ビジネスパーソンになれば、人前で話す機会も増えていくでしょう。
説得力を持って話せるかどうかは、仕事の結果にも関係してきます。
この記事では、「パブリックスピーキング」というテクニックについて解説をします。
1. パブリックスピーキングの意味は?苦手な人の特徴とは
1-1 社会人には欠かせないパブリックスピーキング
人前で話すことを意味する言葉が「パブリックスピーキング」です。社会人として働く以上、人前でのスピーチは避けられません。
会議やプレゼンテーション、セミナーなどの場でスピーチを求められる機会は増えていくでしょう。
こうした場面でしっかり話ができると上司や同僚からの評価は上がります。顧客からの信用も高まります。
また、コンペティションで説得力のある話をすれば、会社の売上にもつながるのです。社会人にとってトークスキルは、キャリアアップを目指すうえで欠かせないポイントのひとつだといえるでしょう。
1-2 パブリックスピーキングが苦手なタイプ
しかしながら、実際には全ての社会人がパブリックスピーキングを得意としているわけではありません。
内気な性格であったり、話し方に問題があったりすると、スピーチをしていても聴衆の心に響かなくなります。
緊張しやすい性格の人も、大勢の前で話すのに苦労するでしょう。
職人気質で、あまり他部署や顧客と会話をしてこなかったタイプも、パブリックスピーチが苦手な傾向にあります。
ただ、パブリックスピーキングは訓練と意識次第で改善できます。
人前で話すときのテクニックさえ自覚していれば、口下手だと思いこんでいる社会人でも説得力を持ったスピーチができるようになるのです。
大切なのは、「自分にはできない」と頑なになるのではなく、前向きに挑戦してみる心です。
2. パブリックスピーキングを上達させるために!意識するべき人物像
2-1 大きな声で表情は豊かに
話していて「説得力がある」「頼もしい」と相手に感じさせたら、パブリックスピーキングは成功です。そうなるためには、理想の人物像を意識してトークスキルを磨きましょう。
まずは、「大きな声ではっきりと話す」ことです。
中身のあるスピーチだとしても、聴衆に伝わらなければ意味がありません。
それに、小声で話す人は自信がない印象を与えます。早口にならなくていいので、相手が聞きとれる速さで声量に注意して話しましょう。
また、「表情が豊か」であることも大切です。
無機質な人間だと思われると、聴衆の共感を呼びにくいからです。
人がたくさんいる空間で注目を集めるには、喜怒哀楽を表情ではっきり示しましょう。
2-2 やる気とユーモアをアピール
「情熱的」なのもパブリックスピーチを成功に導く秘訣です。
会議やコンペティションで自分の主張を訴えかけるなら、人は熱量を見ています。冷めた話し方をしても、相手にやる気は伝わりません。
少々大げさになっても、気持ちがあふれ出ているスピーチを目指しましょう。
そして、「ユーモアが適度に含まれている」ことです。要点だけを詰め込んだスピーチは聴衆を退屈させます。
過剰にふざけてしまうと軽薄に見えるものの、適度に差し込まれるユーモアは聴衆の集中力をつなぎとめてくれます。
さらに、話している本人も好感を抱かれやすくなるでしょう。
3. 具体的に何をする?パブリックスピーキングを準備する方法
3-1 聴衆とテーマで内容を決める
まずは、聴衆とテーマを確認しましょう。
どのような相手に何の話をするかで、パブリックスピーキングのポイントは変わります。
聴衆がなじみのある人物なら、親しげな態度も受け入れてもらいやすいでしょう。
逆に、初対面なら礼節をより意識しなければなりません。
テーマにしても、ユーモアを交えられるものと、真面目に話すべきものがあるので、スピーチに求められているトーンを把握しておきましょう。
次に、シナリオを作成します。
ただ、シナリオに全ての台詞を書き込むとアドリブで対応できなくなります。
話の要点を順番に押さえておく程度でいいでしょう。
3-2 リハーサルで万全の状態に
演出も大切な要素です。パワーポイントなどで資料を見せたり、動画や音楽を流したりすると、聴衆の興味を引きつけられます。
服装も、聴衆の好みに合わせるのが得策です。
真面目に見えるスーツスタイルがいいのか、カジュアルなテイストが含まれているほうが適切なのか、考えてコーディネートしましょう。
ただし、過剰な演出はスピーチの邪魔になるので禁物です。
そして、リハーサルを繰り返します。
自分の話している声を録音し、聞き返して問題点を克服していきます。
動画に撮って、アクションを確認するのも効果的です。
そうして、万全の状態で本番を迎えられるようにしましょう。
3-3 聴衆とテーマで内容を決める
まずは、聴衆とテーマを確認しましょう。
どのような相手に何の話をするかで、パブリックスピーキングのポイントは変わります。
聴衆がなじみのある人物なら、親しげな態度も受け入れてもらいやすいでしょう。
逆に、初対面なら礼節をより意識しなければなりません。
テーマにしても、ユーモアを交えられるものと、真面目に話すべきものがあるので、スピーチに求められているトーンを把握しておきましょう。
次に、シナリオを作成します。
ただ、シナリオに全ての台詞を書き込むとアドリブで対応できなくなります。話の要点を順番に押さえておく程度でいいでしょう。
4. パブリックスピーキング本番で心がけるべきポイント
4-1 嘘やまやかしは厳禁
シナリオを作り、練習を繰り返せば単純なトークスキルを上達させることは可能です。
ただし、パブリックスピーキングの本番で、プレッシャーに負けずスピーチをやり遂げるのは簡単ではありません。
注意したいのは、どのような状況でも本心で話すことです。
虚偽のデータやありもしない商品を発表するのは当然、厳禁です。
そして、嘘やまやかし、極端なお世辞を話すのも避けましょう。
嘘の多くは聴衆に感じとられてしまいます。
嘘を誤魔化すためにまた嘘をつく悪循環が起きると、その焦りが場に伝わってしまうでしょう。
会議やプレゼンテーションでは、厳しい質問が飛んでくることもあります。
それでも、正直に事実を答えるようにしましょう。
4-2 緩急と目線で聴衆を引きつける
パブリックスピーキングでは、長時間話さなければいけないケースも少なくありません。
単調な話し方だと、途中で聴衆は飽きてしまいます。そこで、話に緩急をつけましょう。
主要なポイントを話すときは声を大きくしたり、身振り手振りをオーバーにしたりするなど、聴衆の関心を引きつけます。
最低限、「これだけは聞いてほしい」くだりに差し掛かったら、スピーチのギアをトップに入れましょう。
そして、広い会場では目線も意識します。一カ所を見つめるのではなく、会場全体を見渡すように話すと、自分から離れた相手にも内容が伝わりやすくなります。
5. パブリックスピーキングの成功事例!聴衆の心をつかむ工夫を
5-1 歴史に残るスピーチの成功理由
現代史に刻まれた名スピーチのひとつが、1963年、マーティン・ルーサー・キング牧師による「I have a dream」演説です。
公民権運動家たちが集まったワシントン大行進の後、キング牧師が情熱的に語った内容は世界中で語り継がれています。
キング牧師はパブリックスピーキングの名人でした。彼は心から自分の夢を語り、聴衆に呼びかけていたからこそ印象的な言葉を残せたのです。
オバマ元米国大統領の「Yes we can」演説などにも同じことが当てはまります。
聴衆の心をつかむには、まず話し手本人が本気で口にできる言葉を探しましょう。
5-2 天才のスピーチにはストーリー性が
スピーチの天才といえば、多くの人が故スティーブ・ジョブズ氏を思い浮かべるでしょう。
アップル社の創設者であったジョブズは、類稀なるプレゼンテーション能力で自社商品を世界中に広めました。
ジョブズのスピーチはストーリー構成が巧みだったことで知られています。
彼は現代社会の問題点を挙げながら、「どうすれば解決できるのか」を説明します。
そして、「自社商品が既存商品に比べていかに優れているか」をはっきりと打ち出していきました。
最後には必ず、「自社商品を買うべきメリット」も説明されていたため、聴衆は納得せざるをえなかったのです。
パブリックスピーキングでは流れも意識して、聴衆をじわじわと説得しましょう。
6. パブリックスピーキングは練習で上手くなる!過去事例も参考にしてみよう
口下手な人であっても、練習を続けることでパブリックスピーキングは上達できます。
自分の声を録音するなどして、本番に備えましょう。
動画サイトなどに載っている、偉大な先人たちのスピーチを参考にするのも成功に役立ちます。