こんにちは、FunTre株式会社代表の谷田部敦です。
この前、サラリーマンをしている友人とZOOM飲みをしていた時のこと。
彼が「子供の教育を変えるために新しい事業をしてみたい」と話しました。
私は「やってみればいいじゃん」と助言したのですが、彼は「どうやってマネタイズすればいいのかわからない」「俺には経営のセンスがないからやっぱできないよ」と言うのです。
「あっちゃん(私)は、どうやって経営のセンスを身につけたの?」
たしかに、経営戦略や理論は、知識として後天的に身につけることができます。しかし、経営のセンスってなかなか学ぶ機会がないんですよね。
私は今まで、たくさんの経営者の方とお話してきました。その経験を元に、「経営センスってなんなの?」という話を今回はしていこうと思います。
1. 耐え忍ぶもの
経営のセンスとは何か?
1つ目は「経営者は耐え忍ぶ者である」ということです。
これは、ナルトの中で伝説の三忍と呼ばれた自来也の「忍者とは忍び耐えるものなんだよ」という名言をパクっただけなんですけれど、意外と的を得た言葉です。
「経営者は耐え忍ぶ者」ってなんだかかっこいいですよね。とはいえ、派手な経営者が目立つので、泥臭く耐えているイメージがある人はなかなかいないと思います。
しかし、実際は話題作りのためやブランドを作るために派手なことをしているケースが多いんですよね。
リアルな経営者は、泥臭く仕事に取り組んでいる人がほとんどです。
この前、ある業界で有名な経営者さんとご飯に行く機会がありました。その方は若くして起業して大成功を納めた人で、起業家としては私の大先輩でした。
また、彼は普段はシンガポールに住み、あまりガツガツ働かず投資家的な生活をしています。私は、まさに経営者らしい優雅な生活をしているという印象を持っていました。
そんな人が、たまたま日本に帰ってきていて、運よく会食に行けることに。
かなりハイセンスで高級なレストランで、ワインを飲みながら様々な話をしました。
2時間ぐらい経った時に、話していた経営者さんが突然沈黙し始めたんですね。
あれどうしたんだって思ったら思ったら、完全に話をしている途中で寝てたんです。
寝てる5分ぐらい経ってからはっと起きて「ごめんごめん寝てた!実は昨日夜に徹夜で仕事してたんだよ」という話だったんです。
大成功されて自分では働いてないように見えているこの方でも、意外とまだ仕事をしっかりしてるんだなーっていう風に思いました。
「遅い時間だったのにそうとは知らずに長引いちゃってごめんなさい」という感じで、夜中の11時今あたりで解散しました。
一人で帰っている時に「やっぱ成功している人でもコツコツ働いているんだな」と関心していたのですが、同時に「めちゃくちゃ眠そうだったけど、ちゃんと家までたどり着けたかな?」と不安を感じたんです。
で、Facebookでアカウントを確認したら、なんとその経営者さんはオンラインサロン向けにFacebookライブをしていたんです。
「あんなに疲れているのにすごいな。やはり経営者は耐え忍ぶ者なんだな」と感じました。
やっぱり働いてないように見えて経営者って裏でものすごい努力をしているんです。耐え忍ぶ力は、経営センスの1つであると言って良いでしょう。
2. 根拠のない自信
2つ目は「根拠のない自信」です。
経営者って自信満々で色々話しているじゃないですか。でも実は、全部に根拠があるわけではないんですよ。
むしろ、根拠なんてほとんどないケースもあります。
なぜなら、経営者は新しいことにチャレンジをする生き物だからです。未知で成功するかわからないチャレンジをしているわけですから、成功する根拠なんてわかるわけがないんです。
誰も未来のことはわからないケースがほとんどです。全てを知っているのは神だけなんですよね。
私はサラリーマン時代、テレビを頭に被って「マークアツシ」というビジネスネームで起業しました。
テレビ被って名前変えてるだけの奴がうまくいくのかって話なんですけど、結果的に大人気になって起業は成功しました。
「天才的なキャラクター戦略だ」「素晴らしい経営者だ」とのお言葉をいただく機会もありました。また、「アツシさんみたいなキャラクター戦略を使って起業したいんです」という相談やメッセージも数え切れないほどいただきました。
当時の私は調子に乗っていたので「競合を調査して敵がいなかったら動画分野で戦略的に攻めてOK。僕もテレビを被って記憶に残りやすいように差別化したんですよね」とドヤ顔で言っていました。
今思い出すと、そこに戦略はゼロでした。
普通、テレビを被って名前を変えてうまくいくという事業計画を立てられる人はほとんどいないはずです。
うまくいったのはほとんど結果論なのですが、当時の私には根拠のない自信だけはあったんですよね。
経営者は、ここぞというタイミングで大きなリスクを取る必要があるため、やはり根拠のない自信は不可欠かなと思いました。
3. 器用貧乏の上位互換
3つ目は「器用貧乏の上位互換」です。
器用貧乏という言葉は、なまじ色々なことを器用にこなせるために却って全然成功しないという意味です。
ただ、私はこう思います。さらに器用貧乏が進化していくと大成功する器用貧乏になるんです。
実際、私が思う経営者の中には特別な技術や才能を持っていない人が多い印象です。
どちらかというと普通の人の方が多いです。
改めて経営という仕事を考えてみると、突出した1つのスキルだけが必要なものではないと思うんですよね。
スポーツに例えると、100mの短距離走でもなければ、42.195kmフルマラソンでもありません。
どちらかと言うと、やり投げをしながら100M ハードルを全力疾走してたまに棒高跳びしちゃう感じのスポーツ。それが経営かなと思います。
経営をしていると、様々な方面にとてつもなく高い壁が迫ってきます。何度も何度も挫折しそうになりつつ、ギリギリのところを超えていく。経営とはこんな感じです。
そう考えると、器用貧乏が極まった「大成功する器用貧乏」な人が経営者に向いているのかなと思います。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。
「意外と俺も経営者向いてるかも」と思った人も多いのではないでしょうか。
最後に、今回の内容をまとめます。
- 耐え忍ぶ者
- 根拠のない自信
- 器用貧乏の上位互換
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。