インスタグラムの「タグ(tag)付け」は、企業のPRやマーケティングと相性の良い機能です。
ですが、タグ付け機能を上手に使っている企業はあまり多くありません。だからこそ、タグ付け機能を効率良く活用することで、他の企業との差別化を図れます。
ですが、「タグ付けってなんの意味があるの?」と疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、マーケティング担当者や経営者の方に向けて、インスタグラムのタグ付けの効果や活用方法を徹底解説していきます。
この記事を読めば、集客のためのタグ付けの方法やポイントが理解できます。ぜひ最後まで読んでみてください。
1. タグ(tag)とは
インスタグラムにおけるタグとは、写真・動画に写っている人や物とアカウントをリンクさせられる機能のこと。タグはフィード投稿(一般的な投稿)に付けられます。
たとえば、飲食店『abc』のケーキの写真に『abc』のアカウントのタグをつけるとしましょう。ユーザーはそのタグをタップするだけで、そのケーキを提供するお店のアカウントに飛べます。
もしタグがなかったら、もしユーザーがケーキに興味を持ったとしても、「お店をググるのめんどくさいな」と離脱してしまうかもしれません。
タグを設定するだけで、ユーザーが気軽に企業・店舗のアカウントにたどり着けるようになり、集客の精度が上がります。
1-1. タグ(tag)をつけられた人に通知が飛ぶ
投稿にタグをつけると、付けられたアカウントに「◯◯◯が投稿にあなたをタグ付けしました」という通知がいきます。
投稿を削除しても、タグ付けの通知は消えません。
後ほど詳しく解説しますが、タグ付けをされることをよく思わない人もいます。
なぜなら、タグ付けをされることで、不特定多数のユーザーに自分のアカウントが晒されることになるからです。「リアルな友達とは繋がりたくない」という人も多いですよね。
そのため、もし特定の個人や顧客をタグ付けする場合は、事前に本人に掲載許可を得てから行うようにしてください。
1-2. 「タグ付けされたコンテンツ」に表示される
タグ付けされると、アカウント詳細ページの「タグ付けされたコンテンツ」に、自分のタグがついたコンテンツが一覧表示されます。
2. タグ(tag)・ハッシュタグ・メンションの違い
インスタグラムには、タグに似ている『ハッシュタグ』と『メンション』という機能があります。
タグとメンションはあまり違いはありませんが、ハッシュタグは全く異なる機能です。ここからそれぞれの機能について解説するので、しっかりと特徴を把握するようにしてください。
2-1. ハッシュタグ
ハッシュタグとは、投稿の文章(キャプション)につけるキーワードのこと。
投稿の文の最後に「#◯◯」というフレーズが複数付いているのを見たことがありませんか?ハッシュタグは、キーワードごとに#を付けて表示します。
ハッシュタグは、主に検索の時に利用されます。
たとえば、ユーザーが「パンケーキ」と検索をすると、「#パンケーキ」というハッシュタグが付いた投稿が一覧表示されます。
ハッシュタグのない投稿は誰にも見つけてもらえないため、企業アカウントにとって大変重要な機能です。
特に、インスタグラムはツイッターと違って、拡散性に劣るSNSです。そのため、ハッシュタグを適切に設定しないと、企業の認知度は頭打ちになってしまいます。
2-2. メンション
メンションは、24時間で自動的に削除される『ストーリー機能』にアカウントを紐付ける機能です。
基本的には、タグ付けのストーリー版と考えれば問題ありません。
3. タグ(tag)付けをする方法
投稿にタグをつける手順は以下の通り。
- トップページ、もしくはプロフィールページ上部にある➕マークをタップ
- 投稿する写真・動画を選び、右上の→をタップ
- 写真を加工し右上の→をタップ
- 「人物をタグ付け」をタップ
- 写真の任意の部分をタップして、タグ付けするアカウントを入力
3-1. 過去の投稿にタグ(tag)付けをする方法
タグ付けは、これから投稿するコンテンツだけでなく、過去の投稿にもすることができます。
- タグ付けしたい投稿の詳細ページを開き、右上の3点をタップ
- 「編集」をタップ
- 写真左下にある「人物をタグ付け」をタップ
- タグ付けするアカウントを入力
もし今までの投稿にタグを付けたいなら、上記の流れに沿って行いましょう。
4. タグ(tag)付けの活用方法
ここまでタグ付けの機能を見てきましたが、「でも、タグってどうやって使えばいいの?」と感じた人もいるのではないでしょうか。
たしかに、タグ付けはシンプルでわかりやすい機能なので、どのように使えば効果があるのかわかりづらいですよね。
そこで、ここからは、企業のインスタグラムにおけるタグ付けの活用方法を具体的に解説していきます。
タグ付けの活用方法は以下の4つになります。
- メディアの「リンク」のように使う
- 複数のアカウントでタグを付け合う
- キャンペーンで客にタグを付けてもらう
- インフルエンサーマーケティングに活用する
順番に見ていきましょう。
4-1. メディアの「リンク」のように使う
タグ付けでは、写真に紐づけられたタグから、ユーザーを簡単に企業アカウントに飛ばせます。
これって、メディアやブログの『リンク機能』と同じですよね。
リンク機能は、サイト内や各媒体間の回遊率をあげたり、コンテンツの拡散を狙ったりするのに効果がありますが、タグ付けにも同じような効果が期待できます。
たとえば、多くの企業ブログには、SNSアカウントへのリンクが設置されています。これにより、ユーザーはわざわざ自分で調べなくても、簡単に企業のアカウントを見つけられるようになっています。
タグ付けも同じく、『簡単に、ユーザーに企業のアカウントを発見してもらうこと』が目的です。必ず覚えておいてください。
4-2. 複数のアカウントでタグ(tag)を付けあう
多くのサービスや製品が乱立する現在、一つの企業が複数のアカウントを運用することも珍しくありません。
複数アカウントがある場合は、それぞれの投稿でお互いのタグを付け合うことで、各アカウント間の回遊率を高められます。
たとえば、特定の商品に関する専門アカウントがあるなら、その投稿に企業のメインアカウントをタグ付けするようにしましょう。
1. 会社よりサービスの知名度が高い場合も
会社よりも、サービスや製品の知名度が高い場合があります。たとえ商品のファンだとしても、決してその企業のファンであるとは限らないのです。
たとえば、コカ・コーラ株式会社は、数多くの飲料商品を大ヒットさせています。
- アクエリアス
- コカコーラ
- いろはす
- 檸檬堂
各製品には、根強いファンがついているのは間違いありません。しかし、彼ら全員が「コカ・コーラ株式会社」のファンだというわけではありません。
だとしたら、全ての商品をメインアカウントでまとめて扱うよりも、飲料ごとに個別のアカウントを運用した方が効果がありそうですよね。
以上の例からも分かる通り、インスタグラムにおいては、サービスごとにアカウントを作成・運用した方が効果的です。そして、それぞれの投稿にメインアカウントのタグを付けておくことで、企業の認知度向上につながります。
2. キャンペーンアカウントの運用
キャンペーン専用のアカウントを作るのもオススメです。
センセーショナルで話題性の強いキャンペーンは、短期間で多くのユーザーを集められます。ですから、キャンペーンの投稿にメインアカウントをタグ付けすることで、企業の知名度を一気に引き上げられる可能性があります。
4-3. キャンペーンで顧客にタグ(tag)を付けてもらう
お客さんに自社アカウントのタグを付けてもらうことには、企業PRについて一定の効果が見込めます。
インスタグラムの投稿は、リアルな口コミとして機能しています。現在は、インスタでお店の評判を調べて行く店を決めたり、買う商品を選んだりしている人も多くなっています。
そのため、ユーザーに企業アカウントをタグ付けしてもらえれば、それを見たユーザーが顧客化する可能性が高まります。
オススメなのは、お客さんにタグ付けを自然にしてもらえるようなキャンペーンを実施することです。
例1. 割引クーポンの発行
お店の商品の写真を投稿し、企業アカウントをタグ付けしてくれたユーザーに、次回来店時に使える割引クーポンを発行するというキャンペーンはいかかでしょうか。
この方法であれば、割引料金を負担するだけでインスタグラムに無料の広告塔を作成できます。
例2. アイデア写真の投稿キャンペーン
食品系商品と相性がいいのが『アイデア写真』。
アイデア写真とは、自社の食品のアレンジレシピをタグ付きで投稿してもらうキャンペーンです。いいね数に応じてインセンティブを用意すれば、話題性が高まるでしょう。
4-4. インフルエンサーマーケティングに活用する
タグ付けは、インフルエンサーマーケティングでも大きな効果を発揮します。
インフルエンサーに商品を紹介してもらう際は、必ず企業アカウントをタグ付けしてもらうようにしましょう。うまくいけば、短期間の間に爆発的にフォロワーが増えることが期待できます。
5. タグ(tag)付けのポイント
マーケティングや企業PRに便利なタグ付けですか、以下の2点を意識して運用することで、その効果をさらに高められます。
- 無許可でのタグ付けはNG
- アカウント名は短くわかりやすく
順番に解説します。
5-1. 無許可でのタグ(tag)付けはNG
もしお客さんや顧客のアカウントをタグ付けしたい場合は、本人に無許可でタグを付けるのはNG。必ず本人に承諾を得てからタグ付けしましょう。
なぜなら、多くの人にアカウントの存在がバレるのを嫌う人もいるからです。
キャンペーンを実施する際は、お客さんのアカウントをタグ付けする必要性が出てくることも。その際は、必ず本人にタグ付けの許可を得るようにしましょう。
5-2. アカウント名は短くわかりやすく
インスタグラムのアカウント名は、シンプルでわかりやすいものに設定しましょう。
なぜなら、わかりづらい名前だと、ユーザーが間違って他のアカウントを紐づけてしまう可能性があるからです。
また、シンプルな方がユーザーに覚えてもらいやすいというメリットもあります。
基本的に、アカウント名は企業の英語・ローマ字表記で問題ありません。長くなる場合はハイフンで単語をつなげて、見やすくなるように調整してください。
6. まとめ
ここまで、インスタグラムのタグ付けについて解説してきました。
要点は以下の通りです。
- タグ付けは、メディアの『リンク機能』のような役割を果たす
- タグ付けにより、企業の認知度を高められる
- ユーザーにタグ付けをしてもらうキャンペーンをしよう
- 相手に無許可でタグ付けをするのはNG
インスタグラムを運用している企業は、ぜひこの記事を参考にして、タグ付け機能を使いこなしてみてください!みなさんのビジネスがさらに発展することを願っています。