ビジネスにInstagramを活用するとなると、まず最初に様々な言葉の意味を理解する必要があるはずです。
とはいえ会社の会議やネット上の記事では、さも当たり前のように言葉の意味を知っている前提で話を進められ、着いていけなくなってしまうこともあると思います。そんな方に向けて、この記事ではInstagramのインプレッションとはどういったものなのかを詳しく解説していきます。
この記事を読めばインプレッションの意味を理解できるようになりますので、会話の流れにも問題なくついていけるようになります。
1. Instagramのインプレッションとは?
Instagramのインプレッションとは、ユーザーの画面に投稿が表示された回数のことを言います。
例えばあなたの運用するアカウントで投稿をした場合、その投稿を誰かが見るとインプレッションは1回とカウントされます。つまり投稿を10回見られればインプレッションは10回となり、投稿を20回見られればインプレッションは20回となります。
自社サイトを運用した経験のある方は「PV(ページビュー)」と同じと考えると理解しやすいはずです。
1-1. インプレッションとリーチの違い
Instagramにはインプレッションと似た言葉で「リーチ」というものがあります。インプレッションとリーチの違いは、投稿が表示された回数をカウントするのか、投稿を表示したユーザー数をカウントするかの違いです。
例えばあなたの投稿したコンテンツを、1人のユーザーが5回見たとします。インプレッションは投稿が表示された回数をカウントしますので、インプレッション数は5回です。対してリーチは投稿を表示したユーザー数をカウントしますので、リーチ数は1回のみです。
こちらもWebサイトに例えるなら「インプレッション=PV」「リーチ=ユーザー数」と考えるとわかりやすいと思います。
1-2. インプレッションとエンゲージメントの違い
同様にインプレッションとエンゲージメントの違いも紹介していきます。インプレッションとエンゲージメントの違いは、投稿が表示された回数をカウントするのか、投稿についた「いいね!」や「コメント」の数をカウントするかの違いです。
例えばあなたの投稿したコンテンツが1人のユーザーに見られ「いいね!」を押してもらったとします。インプレッションは投稿が表示された回数をカウントしますので、インプレッション数は1回です。対してエンゲージメントは投稿に対する「いいね!」や「コメント」などのアクション数をカウントしますので、エンゲージメント数は1回です。
逆に投稿を見られたのに何もアクションされなければ、インプレッション数は1回で、エンゲージメント数は0回となります。
1-3.自分で投稿を閲覧したらインプレッションは加算される?
自分の投稿を自分で閲覧しても、インプレッションはカウントされません。
ストーリーズやリールについても同様のことが言えますので、Instagramインサイトから確認できる数値は自分の閲覧数を除いたものになります。
2. Instagramでインプレッションを確認する方法
Instagramのインプレッションは「Instagramインサイト」という機能から確認できます。
このInstagramインサイトを使うには、まず最初にお使いのアカウントをビジネスアカウントに切り替える必要があります。Instagramのビジネスアカウントとはビジネスに役立つツールを使えるようにするアカウントのことで、Instagramインサイトを使えるほか「Instagram広告」への出稿ができるようになったりします。
ビジネスアカウントへの移行は無料でできますので、まだビジネスアカウントへの移行が済んでいない方は早めに切り替えておきましょう。ではビジネスアカウントを適用できている前提で、Instagramインサイトからインプレッションを確認する手順を紹介していきます。
1.プロフィールページを開く
2.メニューをタップ
3.「インサイト」を選択
4.「リーチしたアカウント数」を選択
5.「インプレッション」からインプレッション数を確認
3. Instagramでインプレッションを増やすべき理由
Instagramをビジネスに活用していると「インプレッションを増やすべき!」と言われることも多いです。
ではなぜInstagramにおいてインプレッションが重要なのか、その理由を紹介していきます。
3-1. アカウントの認知度を高められる
インプレッションを増やすことで、アカウントの認知度を高められます。
投稿のインプレッション数が増えれば、それだけアカウントとの接触頻度が増えます。アカウントとの接触頻度が増えれば、なかにはプロフィールページにアクセスしてくれるユーザーもいれば、自社に興味をもってくれるユーザーもいるでしょう。
このように投稿を通してアカウントや自社に興味をもってもらえますので、インプレッション数は積極的に増やしていくべきと言えます。
3-2. フォロワー獲得につながる
インプレッションを増やすことは、フォロワー獲得にもつながります。
やはりユーザーがフォローしたいと思うアカウントは、有益な情報を発信しているアカウントがほとんどです。レシピ動画を投稿している「デリッシュキッチン」や大手コンビニチェーンの「ローソン」も、有益な情報を発信することで多くのフォロワーを獲得しています。
フォロワー獲得にインプレッションは必須ですので、有益な情報を発信して多くのインプレッションを集めることが重要です。
3-3. 投稿へのアクションを増やせる
インプレッションが増えれば、その分「いいね!」や「コメント」をもらえる可能性が高くなります。「いいね!」や「コメント」の数が増えればより幅広いユーザーと接触できる可能性が高まりますので、結果的にフォロワー獲得や認知度向上につながるでしょう。
3-4. 売上げアップにつながる
インプレッションが増えることで、単純に売上アップも期待できます。
例えば自社の商品を紹介した投稿が多くの人に見られれば、その分商品を購入してもらえる可能性は高くなります。また投稿からプロフィールページにアクセスしてもらい自社サイトまで誘導できれば、成約にまでつなげられるはずです。
「スターバックス」や「マクドナルド」のように商品紹介の投稿でインプレッションを伸ばせれば、売上アップも期待できるでしょう。
3-5. データが集まり分析しやすくなる
インプレッションを増やすことで、データ分析がしやすくなります。データ分析をする際、元となるデータがなければ分析はできません。
例えば人気の投稿を見つけたくても、すべての投稿のインプレッションが0であれば、どの投稿が人気なのか判断できないはずです。逆に元となるデータが多ければ、その分分析結果にブレがなくなります。
成功率の高い戦略を練るためにも、インプレッションは多ければ多いほど良いと言えるでしょう。
4. Instagramでインプレッションを増やす方法
ここまではインプレッションの重要性を紹介してきましたが、どのようにインプレッションを増やせばいいかわからない方も多いはずです。
これからインプレッションを増やす方法を8つ紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
4-1. 投稿数を増やす
単純に投稿数を増やすことは、インプレッションを増やすうえで効果的です。投稿の数が多ければ、それだけユーザーに見てもらえる可能性は高くなります。
例えば「ローソン」のアカウントであれば1日に2件ほど。「ファミリーマート」のアカウントであれば、1日1件ペースで投稿しています。
ただし投稿数を増やすからといって、質の低い投稿を量産するのはおすすめしません。インプレッションは増えるかもしれませんが、最終的なフォロワー獲得や顧客獲得にはつながりづらいからです。投稿数を増やすときは、1投稿あたりの質にも注意しましょう。
4-2. 投稿の作り方を工夫する
インプレッションを増やしたいなら、投稿の作り方を工夫しましょう。具体的には、パッと見たときに一目で興味をひくような投稿を作れると良いです。
例えばマガジン風の投稿はパッと見の印象も良いですし、横にスクロールすることで雑誌のような読みやすさもあります。
どのような投稿を作ればいいのかわからない方は、マガジン風の投稿から作り始めてみるのもおすすめです。投稿の作り方次第でインプレッションは大きく変わりますので、自分なりに研究をして反応率の良い投稿を作れるようになりましょう。
4-3. フォロワーを増やす
インプレッションを増やしたいなら、フォロワーの獲得に力を入れましょう。アカウントをフォローしてもらえれば新しい投稿もタイムラインに表示させられますので、簡単にインプレッションを獲得できます。
またフォロワーであれば自社のアカウントに興味をもってもらっていますので、各投稿に対しても良いアクションを起こしてもらえます。検索から投稿を見つけてもらうのとタイムラインに表示させるのでは、インプレッションの集めやすさがまったく異なります。インプレッションを集めることと合わせて、フォロワー獲得にも力を入れていきましょう。
フォロワーを増やすには、先ほどお伝えしたように有益な情報を発信することが重要です。「どんな投稿なら役に立つか?」「ユーザーが気になっていることは何か?」など、常にユーザー目線での投稿作りを心がけましょう。
4-4. 投稿と関連性のあるハッシュタグをつける
投稿と関連性のあるハッシュタグをつけることも、インプレッションを集めるうえで重要です。
Instagramはハッシュタグが重要な文化ですので、効果的にハッシュタグを使えれば検索から多くのアクセスを集められます。
例えば「エステ」に関する投稿であれば、下記のようにエステと関連性のあるハッシュタグをつけるといいでしょう。
- #エステ
- #30代
- #肌質改善
- #主婦
- #痩せる
人気のハッシュタグの見つけ方は、同じジャンルの人気アカウントを分析するのがおすすめです。人気アカウントがどのようなハッシュタグを使っているのかを分析し、似た投稿には同じハッシュタグをつけると多くのインプレッションを獲得できるでしょう。
4-5. リールも活用する
Instagramの「リール」を使ってインプレッションを増やすのもおすすめです。リールとは最長90秒までの縦長動画を投稿する機能で、手軽に動画を見られることから人気があります。
リールは画面をスクロールすると関連するコンテンツが表示される仕組みになっていますので、検索よりも簡単にコンテンツを表示させられます。
なかなか検索上位を取れない方も、リールであればインプレッションを伸ばせるかもしれません。アカウントが伸び悩んでいる場合には、リールを使った戦略を考えてみるのもいいでしょう。
4-6. 検索上位を狙う
Instagramの検索上位を取ることで、インプレッションを大幅に増やせます。
例えば「#旅行」や「#ファッション」などの人気のキーワードで検索上位を取れれば、多くのインプレッションを獲得できるはずです。
ただしInstagramの検索結果には独自のアルゴリズムがあり、意図して検索上位を取ることは難しくなっています。検索上位を取ることに躍起になってしまうと、かえって時間を無駄にしてしまう可能性もあります。ある程度は検索上位を狙うための施策をしてもいいですが、すべてのリソースを検索エンジン対策に費やすのはあまりおすすめではありません。
4-7. ターゲットが活動的な時間に投稿する
自社の顧客となるうるユーザーが活動的な時間を把握し、その時間帯に投稿を発信することもインプレッションを増やすうえでは効果的です。
例えば会社勤めの方がターゲットであれば、朝の通勤時間である「07:00~08:00」を目安に投稿すると反応が良いかもしれません。代わって主婦の方がターゲットであれば、家事が一段落する「12:00~13:00」あたりを目安に投稿すると最も反応が良いかもしれません。
まずは自社の顧客がどういった人なのかを把握し、その顧客のライフスタイルを考えてみると最適な投稿時間が見えてくるはずです。
4-8. 自分からほかのアカウントにアクションをする
もしアカウント運用に余裕があるなら、自分から人気のアカウントに「いいね!」や「コメント」などのアクションを起こしてみるのもありです。人気のアカウントには人が集まりやすいため、アクションを残しておくことでほかのユーザーに自社のアカウントの存在を知ってもらえます。
また人気のアカウントと良い関係を築ければ、自社のアカウント運用に協力してくれる可能性もあります。ほかのアカウントにアクションを起こす場合には、基本的にはポジティブなアクションを起こすのがおすすめです。ポジティブなアクションであれば自社のブランドイメージも損なうことなく、互いにメリットがあるからです。
まずは自分のアカウントを充実させることが重要ですが、時間に余裕がある場合には自分からアクションを起こしてみてもいいかもしれません。
5. Instagramのインプレッションを活用する例
Instagramのインプレッションの意味や確認方法はわかったと思いますが、どのようにビジネスに活用すればいいのでしょうか?
インプレッションの代表的な活用方法を3つ紹介していきますので、効果的に使えるようになりましょう。
5-1. アカウントの現状を把握する
アカウントの現状を把握するときに、インプレッションの確認は役立ちます。Instagramをビジネスに活用する際、インプレッションやリーチ数に目標を設定することもあるはずです。
もし自社で目標を設定している場合には、定期的にインプレッションを見ることで目標の達成度をチェックできます。
例えば目標のインプレッションに届いているのであればインプレッションに改善の必要はなく、ほかの項目を改善するために時間を充てられます。逆に目標のインプレッションに届いていないのであれば、投稿を改善する必要があるとわかるでしょう。
このようにインプレッションを見ることで目標に対しての現在地がわかりますので、戦略的に今後の行動を決められるようになります。
5-2. 投稿の改善につなげる
また各投稿のインプレッションを確認することで、投稿の改善につなげることも可能です。それぞれの投稿ごとにインプレッションを比較すれば、良いコンテンツと悪いコンテンツを分別できるはずです。
良いコンテンツと悪いコンテンツを分別した後にそれぞれの特徴を抜き出すことで、今後投稿を作成するときに悪いコンテンツの特徴は避けて良いコンテンツの特徴だけを取り入れられるようになります。
アカウントを運用し始めてしばらく経ったら、各投稿のインプレッションを比較して反応の良いコンテンツの特徴を分析してみましょう。
5-3. キャンペーンの反応率を確認する
何かしらのキャンペーンを打ち出した後は、インプレッションを確認するのが重要です。もしインプレッションを確認して良い結果を得られているのであれば、そのキャンペーンはユーザーにとって興味をひくような内容だったとわかるはずです。
またキャンペーンの告知をしてから各投稿のインプレッションが増えているなら、告知したキャンペーンの影響で自社のアカウントに興味をもってもらえていると推測できます。
キャンペーンを打ち出すことが多い場合には、インプレッションを確認することで成果の度合いまで把握できます。
6. まとめ
この記事では、Instagramのインプレッションについて紹介してきました。
Instagramで人気のアカウントを作っていくには、やはりインプレッション数は重要になります。
この記事で紹介した方法も参考にしながら、より多くのインプレッションを集められるようにアカウントを運用していきましょう。