デプスインタビューとは?特徴やメリットデメリット、実践方法を徹底解説

デプスインタビューは、マーケティングにおけるリサーチや市場調査に用いられる手法の1つ。一人一人の対象者に綿密にインタビューを行うことで、他の調査手法よりも細かい情報を得られるのが特徴です。

この記事では、「デプスインタビューって何?」「どんなメリットがあるの?」という人のために、デプスインタビューの基礎知識やメリット、実施の際のコツについて徹底解説していきます。

デプスインタビューを利用すれば、予想外の行動実態や事実が判明することも期待できます。ぜひ本記事を参考にデプスインタビューを導入して、市場調査のクオリティーアップを計ってみてください。

1. デプスインタビューとは

デプスインタビュー

デプスインタビューとは、企業のインタビュアーと対象者が一対一で行うインタビューのこと。主に市場調査や商品の改善をする際に用います。

デプスは「depth」と訳され、日本語で「深い」という意味になります。デプスインタビューはその名の通り、対象者との関係や返答の深さが特徴になります。

2. デプスインタビューのメリット

メリット

デプスインタビューの実施には、さまざまなメリットがあります。デプスインタビューにしかない強みを活かすことで、ビジネスの大きなヒントを得られることが期待できます。

デプスインタビューのメリットは、主に以下の4点です。

  • より詳細な購買行動を聞き出せる
  • 潜在的なニーズを探れる
  • 言いづらいことも比較的話しやすい
  • 他の人の意見に影響を受けない

順番に見ていきましょう。

2-1. より詳細な購買行動を聞き出せる

デプスインタビューは、対象者のより詳細な購買行動を聞き出せることが期待できます

商品の購買・意思決定プロセスは、完全に解明しようとすればキリがないほど複雑なものです。たとえば、寝具商品を購入するプロセスには、以下のようなものが考えられます。

  • 寝心地が良かった
  • 色、デザインが好み
  • 自宅の寝具がボロボロだった
  • 寝具の替え時だったので、たまたま有名なものを手に取った
  • お店が近かった

このような単純なものだったらまだわかりやすいのですが、実際は対象者の価値観やライフスタイルなども絡んでくることが多く、さらに複雑なものになることがほとんど。

複雑な決定プロセスを紐解くには、1人の対象者について深掘りしていくのが一番効果的です。そこで、デプスインタビューが役立つというわけです。

グループインタビューだと、1人の対象者に多くの時間を割くのは難しいですよね。また、多くの人に当てはまるような、ありがちな質問内容になってしまいがちという側面もあります。

ですが、デプスインタビューであれば、個人個人に適した質問を用意できるので、内容の粒度がとても細かくなります。

2-2. 潜在的なニーズを探れる

話しているうちに、自分でも知らなかった本当の思いに気づけた。みなさんは、そんな経験に心当たりがあるでしょうか。

デプスインタビューを実施することで、対象者本人も気づいていなかった潜在的な価値観・ニーズを知れる可能性があります。

実際、自分の思考はさまざまな雑音により偏っているものですが、話すうちに考えがどんどん整理されていきます。その結果、自分の深層心理に隠れていた考え方が引き出されることが。

これは、対象者の発言量が自然に多くなるデプスインタビューならではの強みといえるでしょう。

2-3. 言いづらいことも比較的話しやすい

聞きたいことの中に、家族やお金の話など、比較的繊細な話題がある場合もあるでしょう。しかし、そのような話は、集団インタビューだと、周りに人がいるとなかなかしづらいですよね。

一方、デプスインタビューであれば、繊細でプライベートなことも比較的話やすいです。

たとえば、市場調査をする上では、顧客の家族構成や年収などの情報が欠かせないこともありますよね。そんな時は、デプスインタビューを使って聞き出すといいでしょう。

2-4. 他の人の意見に影響を受けない

周りの人の発言内容に影響を受けない、という点も、デプスインタビューの強みです。

人間は、自分が思っている以上に他人の意見の影響を受けるもの。特に、同調圧力の空気が大きい日本人であればなおさらです。

たとえば、自分はBの意見に賛成なのに、他の対象者全員が「Aに賛成です」と言ったら、彼らの意見に流されてしまう人が多いのではないでしょうか?

デプスインタビューでは対象者が1人なので、自分の思ったことを正直に話しやすいです。また、詳しくは後述しますが、インタビュアーが本音を話しやすい空気を作ってあげるのも非常に大切なことです。

3. デプスインタビューのデメリット

デメリット

強力な強みをもつデプスインタビューですが、当然弱点もあります。ポイントは、弱点を補うために、長所を最大限活かしたインタビューを実施することです。

デプスインタビューのデメリットは、主に以下の2点です。

  • コストが大きい
  • 内容が偏ることも

3-1. コストが大きい

デプスインタビューの懸念点は、何といってもコストの大きさです。

デプスインタビューでは、1人の対象者に対して60~90分ほどの時間を割く必要があります。そのため、実施に際して多くのリソースを割かなければいけません。

また、デプスインタビューの質はインタビュアーのスキルに依存するため、かけたコストの分の効果が得られる保証もありません。

3-2. 内容が偏ることも

人選を誤ってしまうと、回答内容が偏ってしまうこともあります

グループインタビューやアンケートなど、意見の数が多い調査では、平均的な数値やデータを洗い出せますが、サンプル数の少ないデプスインタビューでは平均という概念はありません。そもそも、一人一人を徹底的に掘り下げていくわけですから、全体的な統計は意味を成しませんね。

そのため、デプスインタビューにおいては、対象者のリクルートが大変重要になってきます。人選のコツについては、後ほど詳しく解説します。

4. デプスインタビュー以外の調査手法

調査方法

デプスインタビュー以外にも、さまざまなリサーチ手法が存在します。ここでは、代表的な方法を3つ紹介します。デプスインタビューの特徴と比較しながら、確認してみてくださいね。

4-1. グループインタビュー

グループインタビューは、デプスインタビューの対になる方法で、4~6名程度の対象者に対して同時にインタビューを行います。

グループインタビューの強みの1つは、議論に発展性があることです。複数人で話すことで、違う人の意見と自分の意見を対象化が可能。そのため、多くの意見を取り入れつつ、新しい結論に達することが期待できるのです。

一方、裏を返せば、他の人の意見に影響を受けやすいという弱点も。このようなことを「バイアスがかかる」と言いますが、バイアスがかからないようにいかに工夫をするかが重要だといえるでしょう。

4-2. エスノグラフィー調査

エスノグラフィー調査は、対象者の日常的な行動から商品のニーズを分析するという手法

エスノグラフィー調査は、もともと心理学や社会学の分野で使用されていたものですが、マーケティング調査においても利用できるということで、近年実施している企業が増えています。

人間の行動の多くは習慣で構成されているので、無意識に行われています。その中にあるビジネスのヒントを、観察によって洗い出すのがエスノグラフィー調査です。

4-3. アンケート

アンケートのメリットは、手軽さと量の担保です。

回答者は質問に紙面で答えて提出するだけなので、アンケートはインタビューに比べて圧倒的に簡単です。また、その手軽さゆえに、同時に大量の人に実施してもらうことも可能。

質問内容はじっくりと練る必要がありますが、大量の意見を元に全体の傾向を把握したい場合には、アンケートがピッタリでしょう。

5. デプスインタビューの流れ

作業の流れ

それではいよいよ、デプスインタビューの全体的な流れを確認していきましょう。

デプスインタビューは、主に以下のような順番で進みます。

  1. 調査の目的と課題を洗い出す
  2. インタビューフローの作成
  3. 協力者を探す
  4. インタビューの実施

5-1. 調査の目的と課題を洗い出す

デプスインタビューに限らず、あらゆる調査の前には、必ず調査の目的と課題を明確にしておいてください。

「なんのために調査を行うのか」「どんな課題を解決するためにインタビューをするのか」

上記2つの質問に、明確に答えられるようにしておきましょう。

目的を洗い出さないと、質問内容に一貫性がなくなってしまい、コストの大きいインタビューが無駄になってしまう可能性があります。

5-2. インタビューフローの作成

事前に、ある程度質問内容やインタビューの流れを用意しておきましょう。前もって決められたインタビューの流れや段取りを「インタビューフロー」と言います。

 

ポイントは、デプスインタビューを実施するたびに改善を重ねていくこと。ビジネスにおける、いわゆる「PDCAを回す」という考え方と同じです。1人にインタビューをしたら、その内容を元に質問を見直し、次の人に進む。これを繰り返し、内容をブラッシュアップしていってください。

また、質問を作る際は、あらかじめ返答内容をあらかじめ予測しておくことも大切です。たとえば「ライフスタイルについて言及したら、そのスタイルを始めた背景を掘り下げよう」と決めておけば、インタビューがスムーズになります。

5-3. 協力者を探す

インタビューをするためには、参加者を募ることが欠かせません。

とはいえ、協力者は誰でもいいというわけではありません。効果的なインタビューにするためには、応募条件の作り方がとても重要になります。

たとえば、商品の使用頻度や期間を条件にしてみるのは非常にいい方法です。

  • 商品Aを週3回以上使っている
  • 商品Bを3年以上使い続けている
  • 競合商品はたくさんあるが、その中でも商品Cにこだわりがある

また、商品の魅力や特徴を積極的に発言できることも重要。求める対象者の特徴を明確にして、応募条件を考えてみてください。

5-4. インタビューの実施

ここまできたら、いよいよインタビューの実施です。事前準備を徹底的に行っていれば、大きな失敗はまず起こらないはず。自分は聞くことに徹して、対象者の話しやすい雰囲気作りを心がけましょう。

6. デプスインタビュー成功のコツ

ポイント

デプスインタビューを成功させるためのポイントとして、以下の3つを紹介します。

  • 用意したもの以外の質問もする
  • 話しやすい雰囲気作り
  • 対象者の反応を観察する

6-1. 用意したもの以外の質問もする

前述の通り、一人一人の考えや価値観を深く掘り下げられるのがデプスインタビューです。この強みを最大限に活かすために、事前に用意した以外の質問も積極的に投げかけましょう。

当然ですが、ライフスタイルや価値観が全く同じ人は、この世に存在しませんよね。ですから、同じ質問で複数人を深掘りできるはずはありません。

人に応じて、柔軟に質問を変更するという態度で、インタビューを実施してみてください。

6-2. 話しやすい雰囲気作り

対象者が本音を話しやすいような雰囲気を作ることも重要です。

プライベートな内容も答えやすいのがデプスインタビューのメリットですが、インタービュアーが高圧的で話しづらい雰囲気を出していたら、話したいことも話せなくなってしまいます。

雰囲気を温めるコツは、質問に関係のないような雑談も積極的に挟むこと。雑談で距離感を縮めることで、自分に対する信頼感を作りましょう。

6-3. 対象者の反応を観察する

デプスインタビューにおいて一番重視すべきなのが、「対象者の深層心理をいかにして引き出すか?」というところです。

深層心理は、何も考えずに引き出せるものではありません。そこで、対象者の無意識の反応や態度、仕草を観察してみましょう。

たとえば、「何か言いづらいことがありそうだな」と感じたら、あえて別の話題に移行して、遠回りに探ってみるなど。また、「なぜ?」と繰り返し問いかけてみるのも、質問の深掘りには効果的です。

しかし、問い詰めるような形になってしまわないようには注意してください。どうしても話したくないことを無理に聞き出そうとするのはNG。そこは、インタビュアーの腕の見せ所です。

7. まとめ

ここまで、デプスインタビューの基礎知識について解説してきました。

デプスインタビューは、市場調査にとても役立つ強力な手法ですが、インタビュアーのスキルに依るところも大きいため、実践と改善を繰り返していくことがないより大切。

そのため、あまり怖がらずに、まずはやってみることが大切です。デプスインタビューに興味がある人は、ぜひこの記事を参考して実践してみてください。

 

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