ステルスマーケティングは違法?事例や防止方法を解説

2021年、フジテレビの女子アナウンサーが行っていたとして話題になった『ステルスマーケティング』

一般的には『ステマ』と略して呼ばれますが、「ステマの意味はわからないけど、今更聞くのは恥ずかしい……」という人も多いのではないでしょうか?

ステルスマーケティングは、企業の経営者やマーケティング担当者であれば必ず知っておきたい知識です。もし知識のないまま、悪気なくステマ行為をしてしまうと、企業は大きな損失を被ってしまう可能性があります。

そこでこの記事では、ステルスマーケティングの基礎知識や事例、防止方法を初心者にもわかりやすく解説していきます。

経営者やマーケティング担当の人は、ぜひ参考にしてみてください。

1. ステルスマーケティングとは

批判

ステルスマーケティング(ステマ)とは、広告・PRであることを意図的に伏せて商品の宣伝を行う行為です。

ステルスマーケティングは2012年の「ペニオク事件」で多くの人に知られましたが、現在はSNSの流行により、その影響力が一層大きなものになっています。

ステマには、大きく分けて以下の2種類があります。

  • なりすまし型
  • 利益提供型

1-1. なりすまし型

なりすまし型は、業者や社員が一般消費者のふりをして、商品の感想を口コミしたり宣伝をしたりするタイプのステマです。
たとえば、社員がSNSで偽のアカウント(裏アカ)を作り、一般消費者のふりをして商品を褒めるツイートをするのは、なりすまし型に当たります。

もちろん、商品の宣伝である旨を明記しておけば問題はありません。しかし、PRのつもりであれば、そもそも最初からなりすましを行う必要はありませんよね。

なりすましをしている時点で顧客を騙そうとする意図があるのは明確。なりすまし型のステマは非常に悪質だと言えます。

1-2. 利益提供型

利益提供型は、インフルエンサーや芸能人に、宣伝であることを伏せて商品を紹介してもらうタイプのステマ。2021年に話題になった、フジテレビの女子アナによるステマが利益提供型に当たります。

インターネットやSNSの需要が高まったことで、有名人による情報発信の影響力が強くなっています。特にYouTuberやTikTokで人気のあるユーザーの影響力は強力で、紹介した商品が即日完売してしまうケースもよく見られます。

その人気や影響力を利用してファンを欺く利益提供型ステマは、非常に悪質だと言わざるを得ません。

また、インフルエンサーがPRとして商品を紹介する「インフルエンサーマーケティング」は利益提供型とは別物です。両者の違いについては、記事の後半でご紹介します。

2. ステルスマーケティングの基準・特徴

善悪の基準

ステルスマーケティングは、一般消費者やユーザーの「これってステマじゃない?」という声が広がることで発覚するケースが大半です。
通常のマーケティングとステルスマーケティングの境界線はどこにあるのでしょうか?

ここでは、ステルスマーケティングと見なされる基準について解説します。

2-1. 広告である旨を記載していない

ステルスマーケティングの最も明確なポイントは、「広告・PRであることが、ユーザーに明示されているか?」です。

たとえば、芸能人が企業からお金をもらって商品を紹介しているのに、その旨を隠している場合はステマとなります。

しかし、芸能人が普段からその商品を本当に愛用しており、企業から依頼を受けずに紹介をしている場合はステマには該当しません。そのため、PRであることが書かれていない=ステマ、とはならないことに注意です。

下記の画像を見てみましょう。企業から依頼を受けて商品のPRをしていることが一目でわかりますよね。

料理研究家リュウジ

YouTube「料理研究家リュウジのバズレシピ」より

2-2. 広告の内容が虚偽

PRであることを明記していても、広告に虚偽の内容が含まれていた場合、ステルスマーケティングに該当する可能性があります。

嘘に加えて、性能や効果を実際より大幅に良く見せることも、ステマになります。

性能を良く見せる事例は、ダイエットサプリや健康食品の広告によく見られます。大げさな口コミを書いたり、ビフォーアフターの写真を盛ったりする事例は多いため、消費者は注意が必要です。

2-3. 社員・業者が一般消費者のふりをしている

社員や業者が一般消費者のふりをして、商品の口コミを書き込むことも、ステルスマーケティングになります。

たとえば、社員であることを隠して、自社商品の良い口コミを大量投稿するのは100%ステマ行為です。

このケースは、芸能人にも見られます。たとえば、芸能人が書籍を出すにあたって、SNSの裏アカで一般消費者のふりをして宣伝をした事例が存在します。

3. ステルスマーケティングが注目を浴びたきっかけ

『ステルスマーケティング』という言葉が多くの人に広まったきっかけは、2012年の『ペニーオークション詐欺事件』でした。

3-1. ペニオク事件の概要

2012年、ペニオクサイト『ワールドオークション』が入札者から手数料をだまし取ったとして、運営に関わった4名が逮捕される事件が起きました。

ワールドオークションでは、商品を入札するごとに手数料を支払う仕組みになっていましたが、実際は1000万円になるまで落札にならないように作られていたのです。

しかも、運営は商品を発送する意思さえなかったことも判明。非常に悪質な詐欺行為として、連日メディアに取り上げられました。

3-2. ペニオクと芸能人のステマ問題

しかし、メディアで話題になったのは運営による詐欺行為よりも、複数の芸能人がペニオクのステマに関与していたという事実でした。

複数の有名人が、ブログで「ペニオクで良い商品を落札できた!」という内容の記事を書いていたのです。記事を書いた人のほとんどは、紹介料をもらって宣伝をしていたことも発覚しました。

4. ステルスマーケティングは違法なのか?

合法

ペニオク事件や、フジテレビ女子アナによるステマ事件では、ステルスマーケティングを行った人たちは逮捕されていません。

この事実からもわかる通り、ステマ自体に違法性はないのです。ですが、以下の「景品表示法」の二項目に抵触する可能性はあります。

  • 優良誤認表示
  • 有利誤認表示

4-1. 優良誤認表示

優良誤認表示とは、商品の性能や機能を、実際よりも良く宣伝すること。

ダイエットサプリを紹介する際、「2日で5kgも痩せました!」のように大げさに宣伝している場合は、優良誤認表示に当たります。

この場合は、商品を絶賛する口コミも虚偽のものであることがほとんどです。

ステルスマーケティングで違法性が認められるのは、この「優良誤認表示」の方に抵触するパターンが多いです。

4-2. 有利誤認表示

有利誤認表示は、取引条件を自社に有利となる目的で隠したり、わかりづらく表示してPRをすること。

契約形態が複雑すぎたり、取引条件をユーザーに見つかりづらい所に記載したりするのが、有利誤認表示になります。

5. ステルスマーケティングの問題点

怒っている女性

「違法性がない範囲でなら、ステマをやっても問題ないのでは?」と感じた人もいるかもしれません。

しかし、違法性はなくても、ステマにはさまざまな問題点があります。ステマは顧客を裏切る行為であり、どんな理由があっても絶対にしてはいけません。

ステマの問題点は、主に以下の2つです。

  • 口コミの信頼性を悪用している
  • 商品・サービスの評判が落ちる

5-1. 口コミの信頼性を悪用している

ステルスマーケティングは、口コミの信頼性を悪用して商品を売ろうとしている点に問題があります。

口コミや第三者によるレビューは、顧客の購買行動に大きな影響をもたらします。

たとえば、気になる商品があった時、Amazonのレビューを確認する人は多いのではないでしょうか?

ステルスマーケティングは「多くの人が良いって言ってるから、この商品にしよう」「あの人が使っているから、良い商品に違いない」という心理を手玉にとって、商品を売り込みます。悪質だと言われても仕方ないですね。

1. インターネット時代で口コミの信頼性が上がっている

口コミの信頼性は、インターネット・SNSの流行により、さらに高まっています。

たとえば、多くの若者は、インスタグラムで評判をチェックしてから、遊びに行く場所や商品の購買を決めているそうです。SNSの需要と比例して、ステマの悪質性も高まっていると推測できますね。

5-2. 商品・サービスの評判が落ちる

ステルスマーケティングが発覚したら、商品・サービスの評判が地に落ちます。

ステマは顧客の気持ちを欺いてモノを売ろうとする行為ですから、商品の評判が落ちるのは当然ですよね。

法律に抵触しているかは、ユーザーにとってはそれほど問題ではありません。顧客の気持ちを欺こうとしたことが問題なのです。

6. ステルスマーケティングの事例

ステルスマーケティングの具体的な事例を見てみましょう。

  • 食べログ
  • ソニー ゲートキーパー
  • 武田塾

6-1. 「食べログ」

2012年、飲食店情報ポータル『食べログ』がステルスマーケティングをしていたとして、大きく話題になりました。

一部の飲食店が不正業者に報酬を払い、自分の店舗を絶賛するような口コミを書かせていたのです。

ステルスマーケティングの悪質性には、ケースによって幅があります。食べログ騒動の場合は、店舗と業者がお金のやりとりをして虚偽の情報を掲載していることから、悪質性が極めて高い事件であると言えるでしょう。

6-2. 「ソニー ゲートキーパー」

『ゲートキーパー問題』では、ソニーの社員が任天堂などの競合他社に対し、根拠のない誹謗中傷を行ったことが発覚しました。

また、ソニーの商品の不具合を報告した顧客への悪口まで書き込んでいたことも発覚。商品を買ってくれた人まで中傷をしたことで、ソニーの信頼は大きく下がることとなりました。

6-3. 「武田塾」

授業をしない学習塾として有名な『武田塾』でも、2020年にステマ問題が発覚しました。

この事件では、関係者が塾の生徒を装い、武田塾について好意的な口コミを行ったことが判明。真偽は明らかになっていない部分も多いですが、塾全体の信頼度を下げる結果になってしまいました。

 7. ステルスマーケティングの防止方法

防止方法

ステルスマーケティングは、知らなかったでは済まされないものです。企業の経営者やマーケティング担当者は、ステマを防止するための対策を実施する必要があります。

ここでは、ステルスマーケティングの効果的な防止方法を紹介します。

7-1. 社員教育の徹底

ステルスマーケティングの防止を、社員のモラルに依存してはいけません。必ず、社員の教育を徹底するようにしてください。

1. マーケティング教育の仕組みを作る

基本的には、どの部門の社員もマーケティングの基礎知識を身につけておいた方がいいです。

というのも、全てのビジネスの目的は「商品を売って利益を上げること」ですよね。そして、その目的のためにマーケティングがあります。

そこで、社員全員向けにマーケティング教育の仕組みやカリキュラムを用意しておくのがオススメです。

7-2. SNSの利用ガイドラインを作成する

SNSは、ステルスマーケティングに利用されやすいツールです。そのため、社員のSNS利用について、ルールを用意しておきましょう。

SNSの利用ガイドラインを作成し、社員全員に共有するのがオススメです。

  • 裏垢は作らない
  • 会社やサービスについての投稿はしない
  • 会社・社員の写真をアップしない

「バイトテロ」の事例からもわかる通り、社員のモラルを信用して、ルール作りを怠るのは危険です。ルールをしっかりと決めて、事前にリスクの芽を摘んでおきましょう。

8. ステルスマーケティングと似ている手法

インフルエンサー

ステルスマーケティングと誤解されやすい用語があります。

  • インフルエンサーマーケティング
  • バイラルマーケティング

これらの手法は比較的新しいものなので、「胡散臭いな」「ステマじゃないの?」と思っている人も多いようです。それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。

8-1. インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーに自社製品の紹介をしてもらうPR手法です。

インフルエンサーマーケティングはステマと誤解されやすい手法ですが、以下のような特徴があるため、悪質性はありません。

  • 宣伝であることを明記している
  • インフルエンサーが本当に良いと思ったものを紹介している

8-2. バイラルマーケティング

バイラルマーケティングは、消費者の口コミをうまく使って顧客を増やしていくマーケティング手法。「お友達紹介キャンペーン」などが、バイラルマーケティングに当たります。

口コミを捏造するのはNGですが、消費者の本音を利用して商品の信頼性を上げるのは何も問題はありませんよね。

9. まとめ

ここまで、ステルスマーケティングの基礎知識について解説してきました。

悪気なくステマを行ってしまい、問題になる企業もあります。しかし、ステマは知らなかったでは済まされないものです。

ぜひこの記事を参考に、ステマを避けて健全なマーケティング活動を行うようにしてください。

 

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