こんにちは、あつしです。
今回は、上司を説得する時に気をつけるべき3つのことをお伝えします。
皆さんは、 上司を説得する方法をいくつ持っていますか?
きちんと理論立てて説明したり、同じ立場に立ってもらおうとする。これらが基本なんですけれど、はっきり言ってこれが通用するのはドラゴンボールで言うとナッパとかドドリアレベルです。
フリーザみたいな本当にヤバい相手には、これは全く使えません。
今回は、その本当にヤバい強い上司を説得するときに気をつけるべき3つのことをご紹介していきたいと思います。
1. 正直に言わない
上司を説得する際に意識するべき3つのこと。
1つ目は、「何でも正直に言わない」ことです。
「なんでも正直に言った方がいい」とか「嘘は後からバレるからつかないほうがいい」っていうのが、世の中のセオリーです。
ただし、これはサイバイマンレベルとしか戦ったことがない人の空想だと思います。
できる社員というのは嘘しか言わないです。
なぜかというと、交渉は正直に言ってなんとかなるケースが少ないからですね。
そもそも、正直に言って上手くいくなら、交渉自体する必要がありません。
しかし、大抵の場合は上手くいきません。交渉には、相手との心理的な駆け引きが必要になるからです。
私の、会社員時代の経験をご紹介します。
お客様と上司の間に立たされるケースがよくあったんです。
私は営業だったんですが、3万円の商品を1万個売っているお客様がいました。3億円のビジネスなのでとっても大切なお客様です。
そのお客さんに呼び出されて、「競合品で同じものが安く出てきたので1000円だけ値引きして29,000円にしてくれ」と言われました。
もし値引きをしてしまうと、合計1000万円の損失です。
もし上司にそのまま言ったら「1円を下げるんじゃないふざけるな交渉は弱みを見せたら負けなんだ強気で行け」みたいな感じで言われるに決まってます。
しかし、こちらがある程度譲歩しないと、3億円の取引が丸々なくなってしまう可能性があります。私は頭を抱えました。
そこで上司には正直に言わないでこういう説明をしました。
「競合品が安いのが出てきて27,000円で売ってくれって結構バカなこと言われてるんですよ。でもこれ流石に無理なんで、私もう1回交渉しに行ってきます。絶対なんとかしてきます。ただもしかしたら27,000円じゃないけどちょっとだけ下げないといけなくなるかもしれません。とにかく行ってきます」
そして、またお客さんのところに行き「上司に説明したら1円も下げるなと怒られちゃいまして、絶対に下げるなと言われています。だけど本社は本当に大切なお客さんなので私も死ぬ気で上司を説得してきます!もう少しだけ時間ください。」
このようなやりとりを何回か繰り返し、最終的には29,200円で折り合いをつけました。最初から正直にお互いの意見をぶつけてしまったら、絶対に話はまとまらなかったと思います。
ですので、最初から正直に言わないケースもあることを知っておくべきです。
状況に応じて適切な嘘をつけるかどうかが、ビジネスパーソンの成果を左右します。
2. 正論の先を考える
気をつけるべき2つ目のポイントは、「正論の先を考える」ことです。
会社に入るとどうしても理不尽なことを受けることがあります。絶対に間違っているので、理論的に説明して正論で攻めて理詰めで話して上司を説得しようとすることありますよね。
しかし、これって意外とうまくいかないことがあります。
なぜかと言うと、どうしても結局理不尽と戦っているので、正論で攻められてもどうしようもないっていうケースがあるんですね。
これは、私が会社員として3年目を迎えた時に起こった理不尽な出来事です。
勤務していた企業が、常に何か新しいことをしないといけない会社で、ある時すごく奇抜な人事戦略を発表したんです。
それは何かと言うと、その年に入ってきた新入社員をグローバルエリート社員に育てるリーダー育成プロジェクトだったんです。
これは、新卒社員を入社直後に一気に昇格させてリーダーポジションに置き、手っ取り早く経験を積ませようというプロジェクトでした。
ベンチャー企業にはたまにこういうファンタスティックな企画があるんですけど、これで困るのは私たち3年目の社員です。
私たちは3年間も経験を積み上げて実績を作ってきたのに、新卒の何も知らない新入社員がいきなり上司になるわけです。
さすがにこの理不尽はもう許せないということで、上司と会社で二人きりになった時に正論で言いました。
「入った年でポジションとか昇格が決まるなんてありえないですよ!これ人の努力を馬鹿にしてるんですか!こんなことしてたら僕らの代みんなやる気を失っちゃいますよ!」
電車の中だったですけど、私も若かったので少し大きめの声で調子で反論したんです。
そしたら、黙って聞いていた上司が、その後私よりもはるかに大きな声で「お前が腐ってんじゃねーよ!!!」っていう風に跳ね返してきました。
もう完全にTOPとか関係なく、大声で跳ね返してきたんです。
逆にこれには私もビビりました。
このように、明らかな正論だとわかっていても、正論で戦えないケースって多いんですよ。会社という理不尽な場では、若手だけでなく上司も大変な仕事と戦っています。
そんな中で正論をぶつけても、ただの水掛け論になってしまうんです。
3. 同じ立場に立ってもらうのは無理
3つ目は、「同じ立場に立ってもらうのは無理」だということです。
- 「相手と同じ立場に立って考えましょう」
- 「情報をわかりやすくまとめて伝えましょう」
- 「要点を整理して伝えましょう」
上記のようにすれば、お互いに非常に協力的になって、簡単に解決策を見つけられる。そんな常識があります。そして、これを上司を説得する際に実践している人が多いです。
これはもう、王道の落とし穴です。絶対にこれ引っかかってはいけません。
以下も、私が会社員時代に経験した話です。居酒屋の席でした。
「今日は怒らないから本音を聞かせてくれ。絶対怒らない。会社のためにわだかまりとか直した方が良い点があったら今日だけはもうどんどん意見を出してくれ」
と上司が言い出したんです。絶対嘘だと私は思いました。
しかし、私より若い社員が、上司に意見を伝えようとして一生懸命話しちゃったんです。
「評価の方法が悪い」「頑張ってるのに評価も給料も低い」「もっとちゃんと評価される仕組みを作るべきです僕は頑張ってます」
結果、上司は大激怒。「お前は全然頑張ってないだろ!!」と怒鳴り声が響きました。
これはかわいそうだなと思ったんですけど、「赤ずきんドア開けてって言われて開けたら狼だった」っていうおばあちゃんの気持ちと同じ状態でした。
でも正直、上司の反応は正しいんですよね。なぜなら、上司が部下と同じ立場に立ってしまうと、会社なんて簡単に潰れてしまうからです。
そのポジションではその権限や役割責任があってそれぞれ違うんですよ。全く同じ気持ちになるって言うのは無理かなと思います。
もちろん、お互いのことを理解しあって協力し合うことも大切なんですけど、同じ立場になるのは無理です。
ですから、説得するときは「きっと理解してもらえるだろう」という期待は捨てて、話を切り出した方が有効だと言えるでしょう。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。
できる上司ほど、部下の考えてることはよく分かっているものです。なので、正攻法で攻めてもダメなんですよ。
ビジネス本とかに書かれている「上司を説得する方法」っていうのは落とし穴が多いので、今回お話ししたポイントを意識して説得してみてください。
最後に要点を振り返ります。
- 何でも正直に言わない
- 正論の先を考える
- 同じ立場に立ってもらうのは無理
参考になれば幸いです!