「最近E-A-Tってよく聞くけど、どういう意味なの?」
「E-A-Tの高め方ってあるの?」
この記事を読んでいるあなたは、SEOの「E-A-T」という概念について詳しく知りたいとお考えではないでしょうか。
E-A-Tは3つの単語の頭文字をとった造語。
E-A-TはGoogleの「品質評価ガイドライン」の中で繰り返し言及されており、数年前からその重要性は高まり続けています。
もしE-A-Tを知らないままSEO対策を続けているのであれば、とても危険です。
なぜなら、2022年現在、E-A-Tを意識せず作ったコンテンツを上位表示させることは難しいから。
そこでこの記事では、SEOのE-A-Tの概要やそれぞれの高め方について、現役SEOライターである筆者が徹底解説していきます。
実は、E-A-Tを高める方法は非常にシンプル。「良いコンテンツを作る」それだけです。
SEOやWEBマーケティング担当者の方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
1. SEOの「E-A-T」とは
SEOにおける「E-A-T」とは、以下3単語の頭文字をとった造語です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
E-A-TはGoogleの品質評価ガイドラインで言及されているため、SEO上位表示を目指す上でとても重要な概念だといえるでしょう。
しかし難点なのは、Googleはそれぞれの具体的な意味について公表していないこと。
実際E-A-Tについて書かれた記事を見ても、メディアによって解釈はバラバラです。
そこで今回は、筆者がWEBメディア運営に携わる中で感じたそれぞれの本質的な意味を、具体例を用いて解説していきます。
1-1. Expertise:専門性
Expertise = 「専門性」。
専門性を一言で言うと「特定のジャンルに絞ったメディアの中で、素人にも玄人にも満足してもらえるような、オリジナリティの高いコンテンツを作れているか?」となります。
肩こりの悩みを解決したいとき、「健康情報全般を取り扱うサイト」と「肩こりに特化したサイト」があったら、後者の方が専門性が高いと感じませんか?
このようにジャンルを尖らせることによって、専門度を簡単に上げられます。
また、コンテンツの質やオリジナリティも重要。
素人はもちろん、そのジャンルに詳しい「玄人」でも満足できるほどの品質を実現することで、その記事の専門度が上がります。
競合と同じような記事や、他サイトの情報を集めただけのコンテンツは、Googleからは価値がないと見なされるでしょう。
1-2. Authoritativeness:権威性
Authoritativeness = 「権威性」。
権威性は他者からの評価で決まります。
要は「そのサイトや筆者、コンテンツが、WEB上でどれだけ多くの人から評価・言及されているか?」ということです。
極端な例ですが、以下の2人の発言はどちらが納得できるでしょうか?
- 小学生「サラリーマンになんてなる必要ないよ!」
- ホリエモン「サラリーマンになんてなる必要ないよ!」
発言内容は同じでも、明らかにホリエモンの方が説得力がありますよね。
なぜなら、ホリエモンはその発言をするに足る「実績」「他者からの評価」があるからです。
とはいえ権威性を高めるためには、まずは「専門性」を高める必要があります。
権威性を単体で高めようとせず、「E-A-T」3つをまとめて伸ばす意識を持ちましょう。
1-3. Trustworthiness:信頼性
Trustworthiness = 「信頼性」。
コンテンツの情報やサイトが信じるに値するものなのか、という指標です。
- 実在の人物・機関により運営されていることが明らかか?
- 人物は顔出ししているか?SNSなどでも活動しているか?
- 感想は実際のユーザーによるものか?
たとえば化粧水の効果について、その商品を使ったことがない人が言及しても、信頼できませんよね。
実際に商品を使用したユーザーによる感想を載せたり、効果をビフォーアフター写真でわかりやすく伝えたりすることで、コンテンツの信頼性が上がります。
また2022年現在、個人ブログよりも企業メディアの方が圧倒的に評価が高いです。
どこの誰だかわからない人の情報より、確実に実在する企業によるコンテンツの方が評価が高い表れでしょう。
2. E-A-Tの高め方
E-A-Tの特徴がわかったところで、次はそれぞれの高め方について見ていきましょう。
前述した通り、ポイントは「3つをそれぞれ独立したものと考えない」こと。
それぞれの要素はつながっているので、3つまとめて伸ばすアクションが必要です。
特に専門性は、他2つの要素にダイレクトに影響を与えます。
2-1. 前提:ユーザーニーズを満たす最高品質の記事を作ること
念頭におくべき前提が「ユーザーニーズを満たす最高品質の記事を作ること」です。
この前提さえクリアできれば、E-A-Tを高めるために特別なことをする必要はありません。
なぜならE-A-Tとは、品質が十分であるかを確認する指標に過ぎないから。
品質さえ満たせていれば、E-A-Tなど気にする必要がないのです。
ちなみに「ユーザーニーズを満たす記事」とは、以下のようなもの。
- 顕在ニーズだけでなく、潜在ニーズ(隠れた欲求・悩み)まで完璧に満たす内容
- 読んだらすぐ実践可能な内容
- 競合記事にはない、圧倒的に役立つ内容
後半でも詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
2-2. 専門性
専門性を高めるために必要なことは、以下の4つです。
- ジャンルを特化させる
- 競合にはない情報を入れる
- 専門家にインタビューを行う
- 一次情報をもとに作る
1. ジャンルを特化させる
ジャンルはなるべく特化させた方が効果的。
ジャンルを狭くした方がより濃い情報になり、ユーザーからの信頼度が上がるからです。
たとえば「食のなんでもブログ」より「炭水化物ブログ」、炭水化物より「パスタブログ」にした方が専門性が上がります。
より広いターゲットを狙うと、結果的にコンテンツが当たり障りのない内容になり、誰にも刺さらなくなってしまうでしょう。
2. 競合にはない情報を入れる
競合と同じような記事を作る意味はありません。必ず競合にはない情報を入れて、オリジナリティを高めましょう。
とはいえ、違う情報を入れたからといって、それがユーザーに役立たないものであったら効果はありません。
コツは、競合が満たせていないユーザーニーズを拾ってあげること。
競合コンテンツを読んで、「ユーザーはこう思うだろうな」「〇〇が書いてあったらもっと良くなるだろうな」と分析してみましょう。
この分析を上位10記事分行えば、自社が盛り込むべきコンテンツが見えてくるはずです。
3. 専門家にインタビューをする
特定ジャンルの専門家に話を聞いてみるのもおすすめです。
専門家による意見は説得力が高いため、権威性や信頼性もまとめて高められます。
また可能であれば、専門家の人に記事制作を依頼するもの良いでしょう。
4. 一次情報をもとに作る
他のサイトの情報や人の話は、あくまで2次情報に過ぎません。
オリジナリティを出しつつ専門性を高めるなら、一次情報を積極的に盛り込みましょう。
一次情報とは「自分自身が体験して獲得した情報」のこと。
たとえ内容が同じでも、筆者による生々しい体験談があれば、コンテンツの説得力が一気に向上します。
2-3. 権威性
権威性を高めるポイントは、以下の2つです。
- 著名なメディアから被リンクをもらう
- 自社の強みを活かしたテーマを選ぶ
1. 著名なメディアから被リンクをもらう
もともと権威性のあるメディアから、自社コンテンツの記事リンクを引用してもらうことで、権威性が相対的に高まります。
被リンクの質と数は、Googleから評価を高めやすい要素です。
なぜなら「他のサイトに引用されている」=「他の人から信頼されるコンテンツを作っている」と捉えられるから。
ただし被リンクは、他のメディアからされるものであるため、自分たちがコントロールするのは難しいです。
被リンクをもらうには、以下のアクションを地道に継続するのが近道です。
- SNSで記事をシェアする
- プレスリリース
- オリジナリティの高い記事を書く
- グラフ画像を作成する(定量データとして引用されやすい)
2. 自社の強みを活かしたテーマを選ぶ
自社がすでに権威のあるジャンルがあるなら、そのテーマでメディアを作成しましょう。
自社の実績や、他社には負けないノウハウがあれば、出し惜しみせずコンテンツに落とし込んでください。
2-4. 信頼性
信頼性は「専門性」「権威性」を高めることで磨かれるので、向上のためにできることは多くありません。
ただ1つ重要な対策が、企業名や住所をサイトで公開することです。
実在する組織により運営されていることがわかれば、メディアの信頼性は大きく上がるでしょう。
3. ユーザーニーズを満たす記事の作り方
前述の通り、ユーザーニーズを完璧に満たす記事を作ることが、SEO上位表示の最大のコツです。
とはいえ「どうやればいいかわからない」という人がほとんどだと思います。
そこでここからは、ユーザーニーズを満たす記事を作るポイントを6個紹介します。
- 潜在ニーズを洗い出す
- ユーザーの「生の声」を調べる
- ターゲットとペルソナを設定する
- 使えそうな情報を徹底的にあぶり出す
- 図解を作成する
3-1. 潜在ニーズを洗い出す
潜在ニーズを満たせるコンテンツを作りましょう。
- 顕在ニーズ:ユーザー自身も自覚している悩みや課題、知りたいこと。
- 潜在ニーズ:ユーザー自身が無自覚な悩み、願望。
たとえば「ダイエット 方法」で検索する人のニーズは、それぞれ以下のように推測できます。
- 顕在ニーズ:「痩せ方を知りたい」「スリムになりたい」「なるべく楽な方法がいいな」
- 潜在ニーズ:「痩せてモテたい、気になる人に告白したい」「またダイエットに挫折する気がする気がして怖い」
「またダイエットに挫折する気がする気がして怖い」というニーズを知らずに、ハードなダイエットを紹介してしまうと、ユーザーを満足させることは難しいでしょう。
1. 潜在ニーズを満たす記事はほとんどない
ネット上には、低品質な記事であふれています。
あなたには「この記事のおかげで人生変わった!」と感じた経験がありますか?
おそらくほとんどないか、あっても1〜2回ではないでしょうか。
ですから、「もうSEOなんてオワコンだよ」という声は無視して構いません。
ユーザーの人生を変えられるコンテンツを作れるよう、エナジーを注ぎ込みましょう。
3-2. ユーザーの「生の声」を調べる
ユーザーの潜在ニーズは「生の声」から拾い上げます。
生の声と聞くと「インタビュー」をイメージする人が多いですが、それ以外にも方法はたくさんあります。
- Yahoo!知恵袋
- SNS
- 掲示板
上記サイトには、綺麗事ではない、ユーザーの本音がたくさん落ちています。
想像だけでは思いつけないリアルな潜在ニーズは、ユーザーから直接掘り出しましょう。
3-3. ターゲットとペルソナを設定する
意外と「誰に向けて書くか?」を明確にしていないメディアは多いです。
ターゲットを設定しないと、伝えたいコンテンツにブレが生じてしまい、まとまりがなくなります。
たとえば、カフェを運営する企業がコンテンツを作る場合、ターゲットユーザーが「女子高生」と「ビジネスパーソン」では書く内容が違ってきますよね。
- 女子高生:おしゃれな雰囲気の店内やインスタ映えするメニューを写真で紹介する
- ビジネスパーソン:作業しやすい都内のカフェをまとめる
誰に向けて記事を書くのかを、必ず明確にしてください。
3-4. 使えそうな情報を徹底的にあぶり出す
記事に関連する情報を集め、紙やマインドマップに書き出しましょう。
まずは既知情報を書き出し、足りない部分はリサーチして集めていきます。
1.「集めて削る」が基本
「骨組みを作り、必要な情報だけを集めていく」というやり方のライターは非常に多いです。
ですが、その方法だと、自分が知っている範囲の情報しか盛り込めません。
おすすめなのは、関連のある情報を片っ端から集めまくり、コンテンツに盛り込む内容を取捨選択すること。
このやり方であれば、自分の想像を超えたクオリティのコンテンツを生み出せるでしょう。
3-5. 図解を作成する
アイキャッチ画像や図解はフリー素材ではなく、手作りをするのがおすすめです。
なぜなら、画像は最も簡単にオリジナリティを出せる箇所だから。
ゼロから作った画像が、競合と全く同じものになることはありません。
また、データを集めてグラフや図解化すれば、他のメディアから引用される可能性も高まります。
4. まとめ
ここまで、SEOの「E-A-T」を意識したコンテンツ作りについて解説してきました。
Googleは不定期にアルゴリズムをアップデートしていますが、「E-A-T」を意識したコンテンツが低評価を受けることはないでしょう。
ぜひ本記事を参考に、ユーザーに役立つ記事作りをしてみてください。