「SEOについてはざっくり理解しているけど、キーワードの選び方がよくわからない」
SEO対策をする上で、キーワードへの深い理解は欠かせません。
なぜなら、キーワード選定によって努力の方向性が決まるからです。
もしキーワード選定を間違えると、見当違いな方向に大きなリソースを割いてしまうリスクが。そのような事態は、絶対に避けなければいけません。
そこでこの記事では、SEOキーワードの選び方や利用するツールについて、SEO初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
この記事の内容を理解・実践すれば、あとはひたすた良質なコンテンツを作っていくだけで結果が出ます。
ぜひ最後まで読み、参考にしてください。
1. SEOはキーワード選定で80%決まる
SEO対策の成果は、キーワード選定で80%決まります。残りの20%はコンテンツの質です。
なぜなら、SEOキーワードの選定は「戦う場所選定」だからです。
マーケティングにおいて最も重要なことは「どの市場で戦うか」を正確に見定めること。「どのようにすべきか」は、戦う場所が決まってから考えるものです。
もし戦う市場を間違えたらどうなるか。
どんなに有効な対策を実施しても、巨額の予算を投資しても、外部から優秀なコンサルタントを招いても、成果が上がることは絶対にありません。
しかし、多くの企業はSEOキーワードの選定を真剣にやっていません。ただ、検索回数が多いキーワードを手当たり次第並べて記事を書いているだけです。
つまり、正しいキーワード選定の方法を理解するだけで、ライバル会社をごぼう抜きにできるということです。
この記事を読めば、SEOキーワードの選び方の全てを理解できます。ぜひ読み進めてみてください。
2. SEOキーワードの選定ステップ
それではさっそく、SEOキーワードの選び方を順番に解説していきます。
- ビジネスに関連のある単語を全て洗い出す
- サジェストを調べる
- サジェストのボリュームを調べる
- ボリュームが500以下のキーワードを捨てる
- 競合のコンテンツを読む
- 上位表示されているコンテンツの質をチェックする
- 対策キーワードを絞り込む
- ひたすら記事を書く
2-1. ビジネスに関連のある単語を全て洗い出す
自社のビジネスに関連のある単語を、手当たり次第書き出しましょう。
Webメディアで発信する記事のテーマは、自社のビジネスに関連するものになるはずです。すると当然、キーワードも関連のあるものを選ぶ必要がありますよね。
ポイントは「手当たり次第」です。良い悪いと評価を下すことなく、思いつくものはとにかく網羅的に書き出しましょう。
たとえば、マッチングアプリを商材とする会社なら、関連語は以下のようになるはず。
- 各マッチングアプリの名前
- デート
- 告白
- メッセージ
- マッチング
- 結婚
- 脈アリ/脈ナシ
- いいね
- プロフィール
- 結婚相談所
- 彼氏/彼女
なお、この段階では抽象度の高い単語でOK。「デートの誘い方」「デートの場所」まで具体化せず「デート」で問題ありません。
2-2. サジェストを調べる
書き出した単語を利用して、サジェストキーワードを調べます。
サジェストキーワードとは、ある単語をGoogleの検索窓に打ち込んだ時に表示される「候補キーワード」のことです。
1. サジェストキーワードはニーズの塊
サジェストキーワードは、検索ユーザーの欲求を反映しています。
たとえば、「SEO対策」と検索する人は、何を知りたくて検索しているのでしょうか?
- SEO対策の全体像を知りたい
- SEO対策の始め方を知りたい
- SEO対策の外注費用を知りたい
1つのキーワードだけでは、検索ニーズを絞り込むことが難しいです。
一方、「SEO対策 本」と検索する人には「SEO対策を勉強できる本が欲しい」というニーズがあるはず。
「SEO対策 本 初心者」であれば、さらに検索目的が絞られますね。
サジェストキーワードは、検索ニーズを明確にするための強力な武器なのです。
2. サジェストキーワードの調べ方
サジェストキーワードを調べるのに役立つツールが「ラッコキーワード」です。
使い方は簡単。左上の検索窓に、ステップ1で書き出した単語の1つを入力して検索するだけです。
たとえば「マッチングアプリ」で検索すると、以下のようにサジェストが網羅的に表示されます。
次のステップに進む前に、右上の「全キーワードコピー」をクリックしておいてください。
2-3. サジェストのボリュームを調べる
次に、各サジェストの検索ボリュームを調べます。
検索ボリュームは、キーワードが月何回検索されているかを表す数字です。各サジェストのニーズの大きさを調べるために使います。
ここで使用するのが「Google キーワードプランナー」。利用前にアカウントを作っておいてください。
- 画面右上「ツールと設定」内の「キーワードプランナー」をクリック→右ボタン「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリック。
2. コピーしたサジェストを貼り付けて「開始する」をクリック。
3. 「月間平均検索ボリューム」をクリック。ボリュームが大きい順に並ぶ。
2-4. ボリュームが500以下のキーワードを捨てる
ボリュームが500以下のサジェストは捨てます。
というもの、500以下はニーズの大きさが足りないからです。
ニーズが小さい=求めている人が少ない、ということです。このフィールドで戦っても、利益に繋げるのは大変です。
逆に、500以上あるものは、Excelなどにコピーをしてまとめておきましょう。
2-5. 競合のコンテンツを読む
残ったキーワードから、攻めるべきポイントを明確にしていきます。
Googleでキーワード検索をして、上位表示されたコンテンツに目を通します。
判断基準はシンプル。「競合のコンテンツのレベルが高ければ撤退、低ければGo」です。
2-6. 上位表示されているコンテンツの質をチェックする
コンテンツの質をチェックする方法を解説します。
1. 作成にどのくらい手間がかかっているか?
上位表示されている記事は、作成にどのくらい手間がかかっていますか?
- 画像やスクリーンショットをふんだんに盛り込み、ユーザーがアクションに迷わないようになっている
- 有権者へインタビューを実施している
- 監修者が記載されている
- 記事ボリュームが大きい(10,000以上)
- 書籍と同レベルの内容
上記の要素があるなら、コンテンツの作成に相当手間をかけているはず。このキーワードで正面から戦うのはかなり難しいと言えるでしょう。
2. ユーザーのニーズを120%満たせるか?
キーワードを打ち込んだユーザーのニーズに対して、適切な検索結果が返されているでしょうか?
たとえば「クリックされるキャッチコピー 例」で検索した結果が以下です。
筆者は「実際に効果が高かったキャッチコピーの例を知りたい」と考え、このキーワードで検索しました。しかし、コピーの事例をまとめてくれているコンテンツはほとんど表示されません。
これは、キーワードに対して有益なコンテンツがまだ足りていない証拠です。このようなキーワードは絶対に攻めるべきです。
逆に、ユーザーのニーズを120%満たす記事が何本も表示されたら、即撤退です。
記事を書く目的の1つは「ユーザーの知らない情報を届けるため」。つまり、完璧にニーズを満たす記事が存在するなら、新しいコンテンツを投下する意味はありません。
2-7. 対策キーワードを絞り込む
競合のリサーチが済んだら、いよいよ対策キーワードを絞ります。
以下の2つを考慮してキーワードを選びましょう。
- 自社の強みが活かせるキーワード
- 競合コンテンツの質が低いキーワード
1. 自社の強みが活かせるキーワード
自社の強みをフル活用できるキーワードは必ず選びましょう。
記事を執筆する上で「独自性」「信頼性」は非常に重要。
あなたの企業に蓄積されているノウハウを利用して、独自性の濃い記事を作り上げましょう。
また、自社ビジネスとの関連性も重要です。
たとえば、スポーツジムを経営する会社のメディアで「K-POP」の記事を書いても、事業の売り上げにはつながりませんよね。
加えて、サイトに関連のないコンテンツは、Googleから嫌われる傾向もあります。
「書く記事が自社の利益に貢献するか?」と問いかけながら、キーワードをピックアップしていきましょう。
2. 競合コンテンツの質が低いキーワード
前述の通り、競合コンテンツが弱いキーワードは迷いなくGoです。
競合が弱い=ユーザーの課題を解決する記事がまだ存在しない、ということなので、先手を打って市場を独占してしまいましょう。
2-8. 後はひたすら記事を書く!
ここまでで、キーワード選定は終わりです。
後はひたすら、画面の向こうにいるユーザーのために記事を作っていきましょう。
ポイントは「セールスは一旦無視して、ユーザーにとって120%有益な記事を作り続ける」ことです。
というのも、信頼感がない時点からセールスをかけてしまうと、ユーザーは嫌悪感を抱き離脱してしまうからです。
ユーザーの未来を全力で考えてアウトプットしていけば、結果は後からついてきます。
3. まとめ
「キーワード選定がこんなに大変だとは思わなかった……」と感じているのではないでしょうか。
特に、ピックアップしたサジェストに対して競合コンテンツをリサーチするのはかなり大変で、気の遠くなる仕事です。
しかし、ここまでの労力をかけてキーワードを選んでいる企業はほとんどありません。
なぜなら、キーワード選定がどれだけ大事なタスクなのかを理解していないから。
ですから、この記事を読めたあなたが非常にラッキーです。
ぜひ今日からでも、キーワード選定を初めてみてください。