「被リンクってよくわからないけど、今さら上司に質問するのは恥ずかしいな」
「被リンクってSEOにどんな影響があるの?」
この記事にたどり着いたあなたは、SEOの被リンクについて詳しく知りたいと思っているのではないでしょうか。
被リンクの意味自体はシンプルですか、それがどれほど重要なのかを深く理解している人は、決して多くありません。
被リンクがSEOに与える影響力はとても大きいです。
自社サイトを上位に表示させたいのであれば、被リンクへの理解と攻略は不可欠だと言って良いでしょう。
そこでこの記事では、被リンクの特徴や重要性、集め方について、初心者の方でもわかりやすいように詳しく解説していきます。
中小企業の経営者や、Webマーケティングの担当者は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 被リンクとは
被リンクとは、他のサイトから自分のサイトへ向けて貼られたリンクのこと。
バックリンクや外部リンクと呼ぶこともあります。
もし、このページのリンクが他のサイトに記載されたら、このサイトは被リンクを1つゲットしたことになります。
参考文献として他の記事を紹介したり、シェアしたい記事があったりした時に、私たちはリンクを置きますよね。
リンクを貼れば、ユーザーの調べる手間を省くことができるからです。
2. Googleは被リンクをどう評価しているか?
あなたが知りたいのは、被リンクとSEOの関係性なのではないでしょうか。
この関係性を理解するには、まずはGoogleが被リンクをどのように位置付けているか?を知る必要があります。
なぜなら、検索上位に表示する記事を決めているのは、他でもないGoogleだからです。
Googleのルールを知れば、自ずと被リンクの重要性がわかってくるでしょう。
2-1. Googleの信念
Googleは、上位表示する記事を決定する際の基準の1つとして「E-A-T」を掲げています。
「E-A-T」とは、それぞれ「権威性」「専門性」「信頼性」を指しています。これらの用語の具体的な意味について、Googleからの説明はありません。
ただ、Googleの「ユーザーにとってより有益な記事を上位に表示させたい」という信念を考慮すると、これら3つの意味は以下のようになると推測できます。
- 権威性……特定の領域における実績が豊富で、社会的な影響力がある。「〇〇といえばこの人だよね」と、ある種のブランドイメージが形成されている。
- 専門性……特定の領域についての知識の習熟度が高い。または、その領域を主軸としたビジネスを展開している。
- 信頼性……そのサイトが実在する企業や団体によって運営されていることがわかっている。また、多くの人から支持されている。
そして、被リンクに強く関係する要素は、3つ目の「信頼性」です。
2-2. 信頼度は定性的で測定不可能
SEOの順位を決めるGoogleのクローラーには、一つ大きな弱点があります。
それは、定性的なものが測定・分析できない点です。
たとえば、ロボットはお笑い芸人のコントを10個見ても、どれが一番面白いかを採点することができません。「面白い」が正確に数値化できない概念だからです。
一方、100m走のタイム10人分を、上位から順に並べることはできます。タイムは客観的に数値化されたデータだからです。
信頼度は数値で測るのが難しい概念であるため、これをどのように定量化(数値化)するかが課題になりました。
2-3. 被リンク=投票数
そこでGoogleが採用したのが「被リンクを信頼度の指標として利用しよう」というアイデア。
「Googleが掲げる10の事実」には、以下の説明が掲載されています。
Web上の民主主義は機能する。
サイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがWebサイトに張ったリンクを基準としているからです。
ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトから他のページ最高の情報源として投票されているかを分析します。
「被リンク」=「投票」と扱われています。
たとえば、政治家は他よりも多くの投票を獲得することで、選挙に当選できますよね。投票数が、その人の信頼度の支持率を担保しているわけです。
被リンクの考え方も同じ。
被リンクが張られるほど、有益で信頼できるコンテンツだと見なされるのです。
3. SEOにおける被リンクのメリット
被リンクが張られることのメリットは、主に3つあります。
- 上位表示されやすくなる
- ドメイン全体のパワーが上がる
- ロボットがクロールされやすくなる
3-1. 上位表示されやすくなる
質の良い被リンクをたくさん集めることで、その記事は上位に表示されやすくなります。
前述の通り、被リンクの数は信頼度の高さを表します。
Googleは信頼できる記事をユーザーに届けたいわけなので、被リンクの数がSEOに好影響を与えるのは当然ですね。
3-2. ドメイン全体のパワーが上がる
たとえ被リンクが張られたのが1つの記事だとしても、その被リンクはサイト全体の記事にポジティブな影響を与えます。
たとえば、トップページやカテゴリーページ、関連ページなどの、被リンクが張られた記事に関連づいているコンテンツも、上位に表示されやすくなるのです。
一つの被リンクは、Webサイト全体に影響を及ぼすのです。
3-3. ロボットがクロールしやすくなる
Googleが記事の順位を決めるプロセスが以下です。
- クローラー(Googleのロボット)がサイトを巡回してくる
- 記事をインデックス(データベースに入れる)
- アルゴリズム(Googleのルール)に基づいて順位を決定する
つまり、クローラーがサイトへ流入しやすい環境を整えることで、記事がインデックスされる可能性が高まるわけです。
そして、被リンクをゲットすれば、クローラーがサイトへ訪問する窓口が1つ増えることになりますよね。
結果、クローラーが巡回しやすいサイトになり、SEOに好影響がもたらされます。
4. 被リンクは「量」だけで決まるものではない
被リンクは、量だけでなく「質」も重要。特に近年は、質の方が重視される傾向さえあります。
たとえば、記事が数本しかない知名度ゼロのサイトから張られた被リンクと、Yahoo!ニュースに張られたリンクを同じレベルで扱うのは、なんだか違和感がありますよね。
近年は、量だけを重視した外部リンク対策は、Googleから疎まれる傾向が見受けられます。
過去には、被リンクの量を集めるためのさまざまな抜け穴が存在しました。しかし、現在はかなり規制の目が厳しくなっており、被リンクを裏技で集めるのは難しくなっています。
5. 質の低い被リンクとは
質の低い被リンクとは何か?具体例を元に紹介していきます。
- スパムリンク
- ワードサラダ
- 隠しリンク
- 購入リンク
5-1. スパムリンク
自社サイトに向けたリンクを大量に掲載するためだけに開設されたサイトが存在します。
そのようなサイトのコンテンツは、当然質が低く、ユーザーにとっての有益性はゼロに等しいです。
5-2. ワードサラダ
ワードサラダとは、文章を自動で生成して記事に載せたサイトです。
人間の目では全く意味をなしていない文章ですが、かつてのロボットは文脈までは読むことができなかったため、被リンク対策の抜け穴となっていました。
5-3. 隠しリンク
隠しリンクとは、人間の目には見えないように隠されたリンクです。
たとえば、あなたが今読んでいる文字に、黒色のリンクが張られているといった感じです。ぱっと見ただけでは、普通の文章と何も変わりませんよね。
5-4. 購入リンク
業者から購入した被リンクも、SEO対策においては減点対象です。
現在はほとんどいませんが、かつてはお金をもらって被リンクを張る業者が存在したのです。
6. 質の高い被リンクとは
逆に、質の高い被リンクについても確認しましょう。
質の高いリンクを集めれば、SEOに絶大な効果を及ぼします。
- ナチュラルリンク
- 関連度の高いサイト
- 著名なサイト
6-1. ナチュラルリンク
ナチュラルリンクは、第三者によって自然に張られたリンクのこと。
相手サイトの被リンクを増やすのではなく、あくまで自分の利益のために張られたものです。
ナチュラルリンクは、主に以下の3つの意図で設置されることが多いです。
- 参考
- 引用
- 紹介
1. 参考
記事の途中で「詳しくはこちらの記事をお読みください」と、リンクへ誘導されることがありますよね。
この場合は「自分の説明よりこちらの記事を読んでもらった方が理解しやすいだろう」と思われて、リンクを張られています。
2. 引用
文章を引用され、出典先をリンクとセットで明記するパターン。あなたの記事が信頼性の担保に利用されています。
学術論文の世界でも、優秀で信頼度の高い論文ほど、数多く引用されます。
論文と同じく、Webメディアの世界でも「引用される記事=優秀」と考えられています。
3. 紹介
SNSの拡散のような「面白い記事だから誰かに紹介したい!」という意図で張られるパターンもあります。
このパターンによる被リンク獲得を狙うなら「おしゃべりのきっかけになるようなコンテンツ」を考えることが重要です。
6-2. 関連度の高いサイト
記事のテーマと関連性の強いサイトからの被リンクも、質が高いと見なされます。
たとえば、この記事が有名なWebマーケティングメディアに引用される場合などです。
同じ話題の説得力を補強する目的でリンクを張られるので、Googleからは信頼度が高いと判定されるのです。
6-3. 著名なサイト
知名度が高いサイトからの被リンクも、高評価につながります。
「著名なサイトに引用される記事なんだから、高クオリティに違いない!」と判断されます。
7. 被リンクを集める方法
被リンクを張るのは外部の人であり、自分でコントロールできるものではありません。
しかし、外部の人が被リンクとして使いたくなるように工夫を凝らすことはできます。
そこで最後に、被リンクを集めるためにできることを3つ紹介します。
- 高品質なコンテンツを作る
- SNSで露出を増やす
- 自サイトにも積極的に被リンクを設置する
7-1. 高品質なコンテンツを作る
一番の被リンク対策は、ユーザーにとって有益なコンテンツを作り続けること。これにつきます。
有益な記事であればナチュラルリンクを張られますし、引用もされます。
つまり、特別な被リンク対策を行う必要はないということです。とにかくユーザーのことだけを考えて、記事を作り続けましょう。
7-2. SNSで露出を増やす
ブログやメディアに足りない拡散力を、SNSで補いましょう。
FacebookやTwitterは拡散機能があるため、情報をより多くの人に届けられます。
7-3. 自サイトにも積極的に被リンクを設置する
自サイト内にも、積極的に外部リンクを貼ってあげましょう。
なぜなら、お返しに自分の記事のリンクを設置し返してくれる可能性があるからです。
してもらいたいなら、まずは自分からする。相手も人間ですから、きっとお返しをしてくれます。
8. まとめ
ここまで、被リンクの基礎知識について解説してきました。
被リンク獲得はSEOに大きな影響を与えます。ユーザーファーストで記事を書き続け、人からもGoogleからも信頼されるメディアを作っていきましょう