企業の利益アップにつながるとして、IT業界以外からも注目されている「コンテンツマーケティング」。
この記事では、デジタルコンテンツやWEB集客などに興味のある人へ向けて、コンテンツマーケティングの基本的な知識や過去の事例などを紹介します。
1. コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングは、コンテンツとマーケティングを合わせた言葉です。そのため、まずはそれぞれの意味を理解する必要があります。
1-1 コンテンツの意味
IT業界におけるコンテンツとはインターネット上にある、ユーザーの興味を引くまとまった情報を指します。具体的には、インターネット上に掲載されている雑誌やコラム、動画、テレビ番組などです。
1-2 マーケティングの意味
マーケティングとは、ユーザーのニーズに合った商品を創造し、市場を作り上げる活動です。企業はマーケティングを行わなければ、競合商品・サービスとの差別化を図れず、利益が出ない恐れもあります。
1-3 コンテンツマーケティングを理解しよう
コンテンツマーケティングとは、インターネット上にあるユーザーの興味を引くような情報を利用して、商品・サービスを効果的に売るための仕組みです。
具体的には、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り、自社の自社サイトへ呼び込みます。
そして、継続的にサイトをチェックしてくれるユーザーを作り、商品購入や問い合わせにつなげることがマーケティング施策です。
コンテンツに興味を持ってもらうためには、ユーザーが知りたい情報であることと、わかりやすく内容をまとめていることが条件となっています。
さらに、疑問や悩みを解決してくれる情報が掲載されていれば、商品・サービスのファンになってもらえる可能性があります。
2. 企業が実施すべき効果的な戦略を立てるコツ
企業がコンテンツマーケティングを実施する際は、最終的に商品・サービスを購入してもらうことが重要です。
しかし、掲載されている情報が、ユーザーにメリットを与える、満足させるなどで終わってしまうと、コンテンツマーケティングは失敗します。
最終的な目標を達成するためには、戦略的なコンテンツマーケティングを実施しなければなりません。
この段落では、コンテンツマーケティングの戦略を立てるコツを紹介します。
2-1 3C分析を行う
3Cとは、自社・競合・市場それぞれを分析するためのフレームワークです。
具体的には、自社製品と競合製品を比較して、どこが不足しているのか、長所は何かなどを調べるほか、市場の動きも調査します。
さらに、ユーザーが望んでいることや、抱えている問題などを把握して、これらを満たす・解決する商品・サービスを作り上げていきます。
競合製品の弱みなどを分析することも大切です。企業としての現状や課題、成功要因などを導き出すためにも、3C分析を実施しましょう。
2-2 目標を設定する
コンテンツマーケティングを実施するには、最終的な目標を決めておかなければなりません。目標があることで、コンテンツの内容や販売する商品・サービスなどを明確に決められます。
また、目標を設定しておくと、達成するまでのプロセスを段階ごとに評価可能です。
どこが悪く、どこが良かったのかを把握することで、戦略がより確かなものとなります。
目標設定をする際は、達成するまでの年数や売上などを明確にしておきましょう。
数値的に理解できれば、社員も目標に向けて働くことができます。
3. コンテンツマーケティングの事例
実際にコンテンツマーケティングを行う際は、過去の成功事例も参考にしましょう。ここでは、2つの事例について紹介します。
3-1 雑貨・衣類を扱っている企業の事例
雑貨や衣類などの商品を取り扱っている企業ではECサイトを運営し、コンテンツマーケティングに成功しています。
具体的には、サイト上でユーザーにおすすめの商品や、関連するコンテンツなどを一緒に提供しているほか、SNSも活用し価値ある情報を発信するといった方法です。
特に、SNSでは登録してもらったユーザーに対して、商品の説明だけでなく、利用シーンや適切な使い方なども含めて発信しています。
商品説明を読み物としてのコンテンツに切り替え、ユーザーの興味を引く内容になっていることが特徴です。
3-2 リラクゼーションサロンでの事例
とあるリラクゼーションサロンは、エステやマッサージのことが気になっているものの利用経験のないユーザーに対しアプローチするコンテンツを作成しました。
具体的には、体の悩みを解決する、リフトアップするなどサロンを訪れるべき理由を中心に情報発信しています。
この中に、自社のオススメなコースや、ほかのサロンとの違いなど、PR情報もバランスよく含めることで、より多くのユーザーに注目してもらうことに成功しました。
半年間の実施で、検索流入が約70%増、予約数は25%増加しています。
4. コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングには広告費や集客率などに関するメリットがあります。
効果的に集客し利益をアップさせるためにも、具体的にどのようなメリットがあるのか理解することが大切です。
4-1 WEBコンテンツの発信によって広告費削減につながる
コンテンツマーケティングでは、情報を発信するための記事や動画などを掲載すれば、その後はサイトへの一定の流入が見込めます。
さらに、コンテンツとしてのクオリティが高くなっていると、より多くのユーザーに見てもらうことができます。コンテンツ(記事や動画)の掲載自体は無料でも行えるので、サイトにユーザーが訪れてもらえれば、商品を宣伝するための広告費は削減可能です。
4-2 集客率アップ
自社の顧客になってくれそうなユーザーへピンポイントに情報を発信できれば、商品・サービスのファンになってもらえる可能性があります。
さらに、コンテンツは不特定多数の人へ見てもらうことが可能です。
そのため、これまでターゲットになっていなかった客層が顧客になってくれるケースもあります。
また、有益なコンテンツであればSNSで情報をシェアしてもらえることもあり、サイトへの流入増加から集客率アップが狙えます。
5. コンテンツマーケティングのデメリット
あとから大きなトラブルや失敗に繋がらないためにも、コンテンツマーケティングのデメリットについても理解しておきましょう。
5-1 コンテンツ作成には手間と時間がかかる
1つのコンテンツを作成するには、ターゲット層の設定や掲載する内容をあらかじめ検討しなければなりません。
完成したコンテンツはチェックする必要もあるので、かなりの工数が発生します。
また、成果が表れるまでには、何本ものコンテンツを発信しなければならないため、定期的に発信できる情報をリストアップする必要があります。
これだけ手間と時間がかかってしまうのは、スピーディに集客アップを望む企業にとってデメリットです。
5-2 具体的な成果がなかなか見えない
コンテンツを発信しても、すぐにユーザーが集まってくれるわけではありません。
実際に効果が出始めるのは、早くても半年~1年程度です。
さらに、ユーザーがサイトを訪れてくれたとしても、利益アップにつながるかどうかはコンテンツの内容次第となっています。
期待するような成果が出るまでには、辛抱強くコンテンツを発信し続けることが重要です。
成果がなかなか出ないからといって途中で諦めてしまうと、これまでの手間と時間が無駄になってしまいます。改善点を探しつつ、目標を1つずつクリアしていきましょう。
6. コンテンツマーケティングを知るところから始めよう
コンテンツマーケティングは上手くいけば集客や利益アップに繋がります。
しかし、何もわからないまま始めてしまうと失敗する恐れもあるので、基礎的な知識や戦略の立て方などはあらかじめ把握しておくことが大切です。