こんにちは、あつしです。
頭の回転が早い人って、いいですよね。
営業トークが上手い人とか、とっさの質問にもちゃんと答えられるとか、会話で面白いことが言えるとか……。
本当に羨ましいです。
最近では「スマホアプリで頭の回転を早くしたほうがいい」「パズルがいい」「脳トレがいい」とか、色々言われていますよね。
ですが、これらの方法は本質的ではありません。
なんとなく鍛えられるだけ、なんとなく頭の回転が速くなったような気になるだけで、実際に速くなることはないです。
では、頭の回転のスピードは一体何で決まるのか?
今日は、私が東京大学にいたときに、実体験に基づいてたどり着いた、頭の回転を速くする方法について解説していきます。
以前「本当の天才の3つの特徴」という記事もアップしていますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。
それではまず、私が東大生時代に出会った、頭の回転がめっちゃ遅そうに見える東大生の話から始めたいと思います。
1. 頭の回転が遅い東大生
東大に「めっちゃ喋るのが遅い同級生」がいました。
何を喋っても謎にゆっくりだし、たくさん話しておいて、たっぷり時間を使っておいてオチがない。
私が言ったことや質問したことに対しても、反応がイマイチ。
東大生なので頭がいいのは間違いないですが、「頭の回転は遅い人なんだな」と思っていました。
そんなある日、東大で大学公開が行われました。
大学公開というのは、東京大学を志望する高校生が研究室を見学しに来る日でした。
しかもその日は、女子校から女子高生が見学に来る日。
研究室はほぼ男しかいないので、その日は朝から活気づいていました。
そして、ついに学校公開が始まり、女子高生が見学しに来るんですが、
「一緒に化学の実験体験をしましょう」
という楽しい会があったんです。
私たちと高校生は雑談をしながら、楽しく実験を進めていました。
ただ、そこはさすが東京大学を目指す高校生。
「1つ質問があるんですけど」と、1人の高校生が手を挙げました。
2. 女子高生の質問
「なになに?なんでも聞いてよ〜」とカッコつけて聞いたら、
「化学の問題で、鉛と酸化鉛を電極を用いて、電界稀硫酸を用いた鉛蓄電池と白銀を電極として用いた電界層を接続できるようにしたときの問題なんですけど、1,000秒間電気分解したときの水上置換法を用いて補修したときの期待の体積についての問題なんですけど、」
「あー、それね……」と言いながらも、心の中では「やめてくれよ〜!そんな5年前くらいにやって速攻忘れた話はもう覚えてないよ〜!でもここで答えられなかったら楽しい時間が終わっちゃうよ〜!」と思っていました。
全然答えがわからないので、正直にそう言おうと覚悟していたとき。
あのゆっくり喋る、頭の回転が遅そうな友達が、不意に口を開きました。
「それは酸素分子が4価だから、電子のmolを4で割って10×10の3乗molで、酸素の分圧は水蒸気圧を大気圧から引いたもので、状態方程式は……」
さすがに絶句しましたね。「え、速く喋れるんじゃん!」と思いました。
しかしそのあとは、いつも通り普通の話し方に戻ってしまいました。
でもまた、ある学会の発表のときに、同様の事件が起きました。
3. 学会での発表の事件
化学の学会で、ゆっくり喋る同級生がかなりマニアックな発表をしていました。
そして、発表後の質疑応答で、こんな質問が飛び出しました。
「リンは4配位子だと思うのですが、5配位になることによってHOMOとLUMOが変化しているのはどうやって証明するんですか?」
出ました、自分アピールの質問。
これ学会ではありがちなんですが、あえて難しいことを質問して、「俺は頭いいぜ!」とアピールする人がよくいるんです。
「そんな質問答えられるわけないでしょ!かわいそうだなあ……」と思っていたら、またしても彼は高速で返答をしました。またしても僕は絶句です。
勉強をしているから答えられるのはわかるんだけど、なんで喋るスピードも上がるの?
そして、僕はこれらの経験から思ったことがあります。
つまり頭の回転は、もともと頭が切れるというよりも、その場面に「慣れているか」の方が大切だということです。
4. 頭の回転は慣れているかどうか
もともと頭がいい・脳トレする・頭の回転が速くなるトレーニングをするなどは、実はたかが知れていて、その効果は微々たるものです。
ただし、すでに経験して頭に入っていることとか、何度も考えたことのあるものなど、慣れていることに対しては、頭の回転速度は10倍くらいになるんじゃないかと思っています。
5. 結論
頭の回転の基礎力をあげる脳トレを行うよりも、回転を速くしたい場面の実践経験をしたり、シミュレーションをしたりした方が、ずっと速くなります。
- 営業での営業トーク
- プレゼンでの質疑応答
- 面接での質問
- 話の最中で気の利いたことを言わなければいけない
これらは全て、実戦に近い反復練習をした方が速くなるでしょう。
ですから、たくさん経験を積んだ方が、幅広い場面で回転を速くすることができます。
それでは今日はこの辺で失礼します。
最後まで読んでいただきありがとうございました!