こんにちは「あつし」です。
今回は私が日々使っているビジネスモデルの作り方の後半についてお話していきたいと思います。
前半はこちら
【IT社長が使う】ビジネスモデルをつくる方法、ビジネスモデル・キャンバスや図解、テンプレートの使い方①
1. 一般的なビジネスモデルとは?
続いて、一般的なビジネスモデルについてお話をしていきます。
一般的なビジネスモデル。昔からあるビジネスモデルの中から参考になることや、成功している要因や、今の時代においての弱点などがありますので、そこをお話していきます。
1-1. 広告モデル
まず、広告モデルです。
インターネットの普及と共に広告モデルは大きくなりましたし、たくさんの企業が広告モデルを採用しています。
例えば次の企業も、広告モデルでものすごい売り上げを上げています。
- Amazon
広告モデルというのはたくさんの人が集まる媒体やプラットフォームをもって、そのプラットフォームのユーザーたちに広告を打ちたい企業が広告費を支払うようなビジネスモデルになります。
Googleの場合は検索している人の目の前に商品やサービスの広告を掲載し、広告主から広告費をもらう感じですね。
FacebookやInstagramの場合は、SNSユーザーに対して広告を打ち出したい企業から広告費をもらうような感じです。
広告モデルは、そういったビジネスモデルになります。
このメリットとしては広告を出すための枠を提供するだけで売り上げを上げられるので、利益率が高くなります。
材料があるわけでもないですし大きな人的リソースをかけるわけでもないので、広告モデルは利益を取りやすいです。
またたくさんの人が広告をしたいと思えば思うほど料金が上がっていきますので、利益が取りやすいのかなと思います。
逆を言うと広告を出したいと思う企業が出てくるようなプラットフォームを作ることや読者の多い媒体を作ることをしないと意味がないので、ユーザー集めにはかなり時間と労力と資金をかける必要があるかなと思います。
1-2. メーカー・物販モデル
続いて、メーカー・物販モデルです。
これは「ものづくり大国」と言われる日本においては、昔からあるビジネスモデルになります。
例えば大きい企業ですと、次のような企業があげられます。
- トヨタ
- ホンダ
- 任天堂
- SONY
上記の企業のように自動車メーカーやゲームメーカー、そして電気機器やゲーム機器を売っているメーカーさんもメーカー・物販モデルになります。
これは大量生産をして大量販売することによって生産コストを抑えられるので、利益も大きく出すことができます。
なのでヒット商品なんかを出したときには、ものすごい利益になるわけですね。
ただ一方で売れない商品も出てくるわけで、売れない商品を作ってしまった場合は開発コストも生産コストもマイナスになりますので、ある意味リスクも多いビジネスモデルになるのかなと思います。
もちろん開発するまでに工場の設備投資などもありますし、そういった意味では最初に資金もしっかりかかるビジネスモデルになります。
1-3. フランチャイズ
続いて、フランチャイズモデルです。
日本で有名なフランチャイズモデルは、次の通りです。
- セブンイレブン
- マクドナルド
- ほけんの窓口
実はフランチャイズって、ものすごくいっぱいあります。
「フランチャイズ ビジネス」とかで調べてみるとたくさん出てきますので、調べてみるといろいろおもしろいものが見つかるかなと思います。
フランチャイズというのは、ある1つの大成功したビジネスモデルを仕組みごと販売しますよ「フランチャイズ販売しますよ」というモデルになります。
通常だと例えばセブンイレブンを1店舗作るのにはすごいコストがかかるのですが、ビジネスモデルを販売するだけなのでそのビジネスモデルを買いたいという人が自分の資金でセブンイレブンを作ってくれる。マクドナルドを作ってくれる。
そうすることで、展開のスピードがものすごく早くなります。
自社で1店舗ずつ作るとかなり時間がかかってしまうのですが、展開するスピードがどんどんどんどん早くなっていくのがメリットになります。
またフランチャイズした先にも定期的にサポートを入れたり商品を卸すことによって、定期的な売り上げを得られるようなモデルになっています。
フランチャイズモデルのポイントは、いかに売れる革新的な仕組みを最初の段階で作るかということです。
フランチャイズモデルを販売したはいいが販売した先が全然売れないとなると、これはフランチャイズのモデルを買った意味がなくなってしまいます。
なので、いかに良いモデルを最初の段階で作ってそれを磨いていくかというのが大事になってくるビジネスモデルになります。
1-4. 小売モデル
続いて、小売モデルです。
小売モデルというのは商品やサービスを仕入れて、それを販売する棚を作ったりプラットフォームを作ったりお店を作ったりして販売していくビジネスモデルです。
「ヤマダ電機」みたいな電気屋さんや、スーパーとかドラッグストアはもこういったものに当たります。
小売モデルはいかに安く良い商品を仕入れていかに高くお客様に買っていただくかというのが肝になってきますので、商品やサービスは良いものを置かなければいけないです。
また常にお客様を集める施策をやり続けないといけないので、そういったところが小売モデルの成功ポイントになるかなと思います。
1-5. マッチング
続いて、マッチングモデルです。
マッチングモデルというのは、インターネットの普及と共にものすごく拡大したビジネスモデルです。
みなさんもよくご存知の下記のようなサービスもマッチングモデルです。
- メルカリ
- クラウドワークス
- Amazon
メルカリの場合は、売りたい人・買いたい人のマッチングをするフリマアプリ。
インターネット上、もしくはテレワークで働きたい人と仕事を依頼したい企業をマッチングさせるのがクラウドワークスです。
Amazonも買いたい人・売りたい人をマッチングさせるサービスかなと思います。
マッチングモデルというのは売りたい人・買いたい人が増えていけばどんどんどんどん増えていくので、ビジネスがものすごく大きくなりやすいです。
ただデメリットとしては、買いたい人と売りたい人のどっちも一緒に増えていかないといけないということです。
例えば買いたい人ばかりいて売りたい人がほとんどいないとか、売りたい人はいっぱいいるんだけど買いたい人がいないという場合はマッチングが成立しません。
上記のような場合は、全然うまくいかないモデルになってしまいます。
この特徴から買いたい人と売りたい人の両方を増やしていくことが大事になるので、コントロールの難しいビジネスモデルになるかなと思います。
需要と供給のバランスを整えると、すごい大きくなるのがマッチングというビジネスモデルです。
1-6. 紹介・代理店
そして紹介・代理店です。
紹介・代理店は、ある商品やサービスを仕入れて代理で販売する。
または、商品を紹介することによって紹介料をもらうようなビジネスモデルです。
これは「ほけんの窓口」であるとか、車販売のディーラーなどもここに当たるかなと思います。
紹介・代理店はいかに良い商品やサービスを自分たちで手に入れて、どのぐらいの営業力をもって販売していくかというのがポイントになります。
これは営業力次第のビジネスモデルになるので、営業力に強みをもっている場合にはとにかく売りやすい良い商品を探してきてどんどんお客様に販売していくことが大事かなと思います。
これも大きくなりやすいビジネスモデルかなと思います。
ただデメリットとしては、販売力がないとなにも売れないということです。
そういった意味では、販売力次第のビジネスモデルになります。
1-7. 従量課金
続いて、従量課金のビジネスモデルです。
これは、スマートフォンや水道光熱費なんかがわかりやすいと思います。
使った分だけ料金が上がっていくようなビジネスモデルですね。
これは使った分の請求がユーザーに来ますし使った分の売り上げをお客様からもらえるので、お互いわかりやすいですし納得のしやすいビジネスモデルになっているかなと思います。
ある一定の使用料が担保されれば、ビジネス的にも安定はしてくると思います。
ただ一方で、需要と供給のバランスが大事になります。
例えばある一定の季節には電気を使いたい人がいっぱいいるから、電気の供給が追いつかなくなる。逆に供給したいものがいっぱいあるんだけど、買いたい人がほとんどいない。
上記のようになると、需要と供給のバランスが崩れてしまいます。
これもバランスが崩れてしまうとうまくいかないので、需要と供給のバランスをうまく合わせることによって従量課金モデルはうまくいくのかなと思います。
また、ユーザーをたくさん集めることもすごく大切なビジネスモデルになります。
1-8. サブスクリプション
そして続いて、サブスクリプションのビジネスモデルです。
要するに、定期課金モデルですね。
これは「Amazon Prime」や「Netflix」などの有料の動画配信サービスもそうですし、ゲーム・スマートフォンのゲームアプリとかアプリの課金もそういったものに当たるかなと思います。
毎月定期的に課金することで売り上げを上げていくビジネスモデルです。
これはユーザー数が多ければ多いほど、売り上げが上がっていきます。
サブスクリプションの場合はユーザー数が上がっていっても、開発のコストや必要な人材や材料があまり増えていかないモデルが多いです。
なのでユーザー数が上がれば上がるほど利益が取りやすいので、将来的には大きくなりやすいビジネスモデルになるかなと思います。
ただ逆を言うと、ユーザー数が少なくても同じようなサービスを提供しなければいけなくなります。
例えば利用者が10人の場合でも100人の場合でも同じようなサービスを提供しなければいけないので、同じような開発コスト、同じような提供コストがかかってきてしまいます。
この特徴から、ユーザー数が少ないとマイナスになってしまいます。
ユーザー数が増えていくまでは我慢しなければいけないところがありますので、最初の段階での資金がとてもかかるビジネスモデルになります。
ユーザー数が増えてきたら安定していくビジネスモデルなので、そういったところがサブスクリプションのポイントになります。
1-9. フリーミアム
続いてフリーミアムというビジネスモデルです。
フリーミアムというのは、フリー(無料)とプレミアム(有料)の部分を分けて考えているビジネスモデルになります。
例えば「Zoom」とか「食べログのアプリ」なんかも、フリーミアムのサービスです。
これらのサービスは、ある一定のサービスまでは無料で使えます。
ただもっと便利な機能を使うには有料になる必要があるというビジネスモデルです。
このビジネスモデルのポイントは、無料の段階でたくさんのユーザーを集めて「有料になるとこんなに良いことがあるんだよ!」ということで有料課金に移ってもらうことです。
フリーミアムは「無料のままでもいいや」と思えるようなツールだったら売り上げが0になってしまうので、かなりリスクがあります。
逆に無料で集めた人のほとんどが有料に移ってくれるぐらい良い商品・サービスだったら売り上げがどんどんどんどん上がっていくので、フリーミアムは提供するツールの質がポイントになってくるビジネスモデルかなと思います。
1-10. ビジネスモデルは組み合わせとバランスが大切
駆け足で一般的なビジネスモデルを説明させていただきましたが、ビジネスモデルというのはここにあるもの以外にもたくさんあります。
ビジネスモデルは1つ選ぶものではなく、組み合わせとバランスが大切です。
Amazonもいろいろなビジネスモデルを組み合わせて、会社を大きくしていっています。
成長している企業というのは、ビジネスモデルをたくさん掛け合わせることによっていろいろな収入源を得て成長させています。
ビジネスモデルは1つ選ばなくちゃいけないということではないので、いろいろなビジネスモデルを併用しながら最適な会社成長をさせていくとより良いのかなと思います。
1-11. 定期売上と単発売上
私が実際にやってみて思うのは、定期的な売り上げと単発の大きな売り上げが上がるビジネスモデルを併用すると経営は安定するなと思っています。
例えばサブスクリプションやマッチングのような定期的に売上が入ってくるビジネスモデルと、紹介・代理店のような1コ1コが売れると大きい売上になるような単発の大きいビジネスモデル。
この2つを併用することでどっちかがダメになってもどっちかでなんとかなるということができるので、すごく経営としては安定していくと思います。
なのでビジネスモデルを考えるうえでも、売り上げや利益の構造の違いなんかも考えながら組んでいくと良いと思います。
2. ビジネスモデル作りの参考
最後に、ビジネスモデル作りの参考となるようなテンプレートやツールについてご紹介していきたいと思います。
2-1. ビジネスモデル・キャンバス
「ビジネスモデル・キャンバス」というのは、昔からよくあるビジネスモデルのテンプレートになります。
私自身も起業する時にこれを使いました。
ビジネスモデル・キャンバスというのは、ビジネスモデルに必要なものを整理するために使うものです。
なのでこれがあればビジネスモデルを作れるわけではないのですが、自分の頭の中に巡っているものの中から必要なものを出していくときにビジネスモデル・キャンバスが非常に役立ちます。
例えば次のような情報を整理する時に使う感じです。
- パートナー
- 主要活動
- リソース
- 価値提案
- 顧客との関係
- 顧客セグメント
- チャネル
- コスト構造
- 収益の流れ
これらを整理して一回書き出すことによって、より良いビジネスモデルが組みやすくなるかなという感じのものです。
なのでこれがあれば絶対ビジネスモデルが作れるわけではないのですが、ビジネスモデルを作るときに必要な要素を分解するときに非常に役立つと思います。
ビジネスモデル・キャンバス、ぜひ参考にしてみてください。
2-2. ビジネスモデル2.0図鑑
もう一つは「ビジネスモデル2.0図鑑」というものです。
これはビジネスモデルのわかりやすい図を作るためのものです。
具体的にはアイコンなどを散りばめて、いろいろなビジネスモデルをわかりやすく説明していきます。
アイコンでやっているので、複雑なビジネスモデルでも頭に入りやすいです。
そういった意味ではすごく良いかなと思います。
この2.0図鑑を書いている著者さんのnoteに行くと、ビジネスモデルを作るために使えるアイコンを無料でダウンロードできます。
これも非常に役立つかなと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
2-3. テンプレートや図鑑の注意点
ここでテンプレートや図鑑の注意点についてもお話していきたいと思います。
・最初から完璧ではない
最初に申し上げたように、最初から完璧なビジネスモデルは絶対できないので「完璧にしなくちゃ!完璧にしなくちゃ!」ということを考えないほうがいいと思います。
最初から机の上で完璧になるビジネスモデルなんてないと思いますし、作っては動いてみてを繰り返して磨いていく。そして世の中の環境に合わせて変えていくのが大事だと思います。
なので「最初から完璧なものを絶対作るんだ!」と「革新的なビジネスモデルを作るんだ!」と「将来性のあるビジネスモデルを作るんだ!」というふうに考え過ぎないほうが私は良いかなと思います。
・机上の空論で終わらせない
そしてなにより、机上の空論で終わらせないことです。
将来性のあるビジネスモデルを作ったとしてもそのビジネスモデルを作った人が偉いのではなく、そのビジネスを形作っていく人のほうが偉いわけです。
ビジネスモデルを作っただけでは何も起きません。
なのでビジネスモデルを作ったら、しっかりそれを実践していくことが大事かなと思います。
3. まとめ
いかがでしたでしょうか。
本日は、ビジネスモデルの作り方からツールなどもご紹介させていただきました。
ビジネスモデルというのはどんどん変わっていくものなので、あくまでビジネスをするうえでの参考。もしくは1つの地図みたいな形で考えていくといいと思います。
実際はビジネスモデルはどんどん変わっていくものなので、ここに時間をかけるよりは実際に動いていくことが大事です。
ただ動いてばかりでなにも考えないのは良くないので、自分がどっちの道に進むべきかを指し示す地図を作るためにも一度ビジネスモデルはしっかりしたものを考えて作った方が良いかなと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
それでは今日はこの辺で失礼します。